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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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「ほったらかし投資術」第3版! 時代により変わりつつも、主たる論は強固に変わらず |
全面改訂 第3版 ほったらかし投資術を読みました。
本書は、言わずと知れたほったらかし投資という言葉の起源となった、経済評論家の山崎元氏&インデックス投資ブロガーの水瀬ケンイチ氏の共著による書籍(曰く、ほったらかし投資の公式本)です。 2010年の初版、2015年の全面改訂版に続く、6年半か7年ぶりの第3版となります。
本書の作りは、過去2版と同様に、投資理論面の深さ・精緻さを山崎氏が主に支え、水瀬氏が個人投資家として実践や試行錯誤を重ねてきた立場からの視点での論述を担い、理屈と感覚の両方から「ほったらかし投資」の全てを理解させてくれます。
3回の改訂を経ていますが、主要な論旨は(当たり前ですが)初版から一切変わっていません。 ・インデックス投資あるいはパッシブ投資が個別株投資よりも「仕事のある人」にとって実践しやすい(そして誰にでも同じ結果を再現できる)ものであること ・同時に、それがアクティブ投資より有利な可能性が高いこと ・理論的になぜ有利であるのかの根拠 ・コストを重視すべき事とその理由 ・etc… などなど、一貫して書き続けられている部分は多くあります。
一方で、時代の変化を反映して変わっている部分も勿論あります。 最も変わっているのは実践のために利用するべき投資商品。 従来の2版は、何本かのインデックスファンドの組み合わせになる事を前提に、その候補ファンドのリストを推薦したり、リバランスについて(その必要性ややり方など)の解説が入ったりしていました。 それが今作では、全世界株式インデックスファンド1本に投資するという単純明快な方法になっています。そのようなファンドが複数登場していることによるもので、より「ほったらかし投資」が実践しやすくなったことがわかります。 商品紹介やリバランスの記述がほぼ不要になった分、世界株インデックスへの投資がなぜ推奨されるのかの理由、各種インデックス(世界株式、先進国株式、国内株式、米国株式など)の比較分析など、理論面の解説が補強されています。 インデックス比較もまた投資対象として使える商品が増えてきたからこそですし(前回の版の当時には世界株ばかりでなく米国株式もダウ連動くらいしかなく、今とは比較にならない認知度でした)、またQ&Aの章に見える「FIREの可能性」「ほったらかし投資の終わらせ方」「ESG投資」など、最近関心が高まってきたテーマにも紙幅が割かれています。
各版を通じて、投資の根幹をなす部分については強固に維持されつつ、環境の変化や新しく発生した(あるいは関心が高まった)課題についてはアップデートがなされる、まさに不易流行を体現したシリーズとなっています。 それだけに、ほったらかし投資の何たるかを時代に合わせて理解するのに最適な書籍と言えるのではないでしょうか。
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良書
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[ 2022/03/17(木) 07:00 ]
[ 最終更新:2022/03/17(木) 07:00 ]
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「やってはいけない老後の資産運用」。では何をやるべきかは自分で判断し決められるようになる事を説く、老後まで間がある人でも読んで備えておきたい本 |
やってはいけない! 老後の資産運用 (岩城みずほ)を読みました。
「老後資金2000万円問題」が話題になって間もないタイミングですが、断片的な情報で危機感を持ったような人に是非一読を勧めたい本です。
本書は、前半4章が「問題編・やってはいけないこと」、後半2章が「解決編・こうすれば問題は解決する」という2部構成になっています。
問題編のうち、第1章・第2章は主に投資商品や投資行動についてのテーマでして、「(老後資金の不足を埋めるための)保険加入」、「退職一時金での投資デビュー」、「退職一時金でのローン返済」、「健康不安での保険加入」など、リタイアに近い時期によくある論点を取り上げています。 また、第2章の最初のページには「やってはいけないリスト」という1枚の表があり、何故やってはいけないのか・留意すべき心構えが一言ずつ纏められており、これを見るだけでも避けるべきものをそれなりに避けられるでしょう。 第3章・第4章は、セールスマンのセールストークや、勧められない商品などといった、売り手にまつわるリスクを取り上げています。筆者の著作によくみられるように、本書においても様々なセールス事例が(勧誘の展開過程などを含めて)いくつも書かれており、そのそれぞれが売り手の考え方や投資家側の嵌められる理由・心理などが理解しやすいケーススタディーになります。
解決編では、筆者が日ごろから説いているように、「老後設計の基本公式」で取崩し可能額を求めること、「人生設計の基本公式」での必要貯蓄率算定に始まる5ステップ(商品選定は一番最後に来る!)を踏むことを改めて説くものです。 これ自体、特段に目新しいものがあるわけではありませんが、「自分で資産を管理する事。それこそ『人のリスク』を避ける為(自分は自分を騙さない)!」ということが第6章で強調されており、本書を貫く趣旨ともなっています。 更に、第6章及び「おわりに」では、「支出を3つに分ける(=支出の質を判定する)」「幸せってなに?」など、お金の使い方にも稼ぎ方にも自分なりの意味付けをすることを求める問いがあり、(資産運用に留まらず)自分自身のQOLを決めるのも自分自身でしかないということを確認させるものとなっています。
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良書
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[ 2019/07/29(月) 19:24 ]
[ 最終更新:2019/07/29(月) 19:24 ]
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「『保険でお金を増やす』はリスクがいっぱい」。貯蓄性保険の限界をまとめた良書 |
「保険でお金を増やす」はリスクがいっぱい (岩城みずほ)を読みました。
本書は、金融庁からの指摘や有識者の記事などにより度々批判される貯蓄性保険・外貨建て保険を題材に、なぜ資産形成に不利だと言えるのかを、商品スキームの分解やコスト構造などを詳細に分析して解説している書籍です。
本書では、まず第1章において実際に貯蓄性保険に加入してしまった事例が3例紹介されています。そのそれぞれのケースにおいて、どのような勧誘文句を受けたか(そしてあるべき説明を受けなかったか)・加入後にどのような問題に直面したかが説明されており、販売現場における加入者側・販売側双方の問題点が端的に分かるケーススタディーとなっています。
そして、第2章以降で、資産運用としての不利性に繋がる説明が続きます。コスト構造や為替リスク、金利リスクなどが主な内容ですが、更に「なぜ一見有利なように見えてしまうのか?」という点についても及んでいます(時間的価値の問題、なまじ解約返戻金が示されることで「ここまで持てば」という目標が持ててしまう(行動経済的なバイアスの惹起)、等)。
第7章では、第1章に示された3人について、それぞれどのように始末をつけたか、それぞれの検討過程と「備え」の再構築について述べられており、ケーススタディーの完結となっています。結果的には3件とも問題となっている保険契約は解約する方向性になっていますが、事例によっては解約しないままにしておくこともあながち悪くない選択肢たりうることを考慮しつつ利害得失を検証しているところが注目されます(一時払い終身豪ドル保険の事例。死亡保障をそれなりに安く持てる点は評価しつつ、家族の進学などのライフイベントを考慮して為替リスクや流動性などの問題と比較検討している)。必ずしも「何が何でも解約一辺倒」というわけでもなく、手順を踏んで有利不利を分析している分、説得力があるように感じます。
第8章では、合理的な資産形成の考え方が述べられています。保険(特に貯蓄性)はあくまでも資金の調達ないし運用の為の一手段であるとの前提に立ってのことと思われます。
本書の商品解説では、コスト構造を解説したり、「掛け捨て保険+低コストな運用商品(個人向け国債、インデックスファンドなど)」という代替スキームとの比較をしたりするために数値例を設定して有利不利を説明しています。これは、知っている限りでは 金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレかや金融商品にだまされるな!で用いられて以来でして、端的に有利不利がわかる貴重な試みとなっています。
資産形成に関しては、民間保険の特性および限界を学ぶについては本書、公的保険の知識についてはすでに紹介した人生100年時代の年金戦略(田村正之)、といった風に相互補完させてやると効果的かもしれません。
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良書
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[ 2019/05/07(火) 04:10 ]
[ 最終更新:2019/05/08(水) 04:03 ]
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