ファンドラップが初心者にお勧めだと主張する記事が公開されていました。 ファンドラップ人気は「作られた人気」 それでも総合的に考えるとファンドラップは投資初心者にはおすすめです
記事中で、まず、ファンドラップが「作られた人気」だというのはその通りでしょう。
・金融機関としては、手数料収入という動機があるため、ファンドラップのメリットを強調する方向でバイアスの掛かった宣伝情報を流し、 ・投資家としては、「自力で考察・判断をせず楽をして投資ができる」という、自分にとって都合のいい話なので喜んでこの情報を受け入れる といった構図で、商品としての本質とはやや離れた形で人気が形成されていっているという様相です。
ところが、その後、記事では不思議な論法でファンドラップを擁護しています。 これについて、
・非難されているのは、「証券会社が儲かるから」それ自体ではなく、そのことによって「投資家の利益が削り取られるという利益相反関係」ゆえであろう …とか、 ・専門家だからといって、全財産状況やコストの発生見込みなど、必要な情報を全部知っているわけでもないのに最適なポートフォリオが作れるわけではなかろう …とか、 ・日々の動向を気にする必要がないというのは(レバレッジの掛かっていない)長期投資スタンスであるならラップでなくても何であれ一緒じゃないか …とか、 ・国内債券の比率を調整して安定性を高めるって、それ普通の投信を利用するだけでもっと低コストにきめ細かく実現できるはずだよね …とか、 どうにも基礎的な部分でおかしな話が多かったので、いちいち反論しようかと思ったのですが…
次の記載を見て一気に脱力しました。
続きを読む
|