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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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そういえばもう一つあった低コストアクティブ世界株式ファンド。(追記あり)
新顔の低コストアクティブ株式系ファンドでひとくふうとたわらplusを見てきましたが、そういえばもう一つあったのでした。
iTrust世界株式を忘れてはいけません。
ピクテが2月に投入したファンドで、世界の競争優位性を持つ優良株式に投資すると標榜するファンドです。
信託報酬は0.9612%(消費税8%込)と、世界株アクティブで1%を切ってきたことで一時話題になりました。
このファンドは買っていませんし特に買う気も個人的にはありませんが、4月の月報も出ていますしものはついでですから様子を見てみましょう。

月報記載に関する関連記事
iTrust世界株式の月報は内容がまったく不十分だー参考指数のデータを記載しなさい (The Arts and Investment Studies)



201604月報iTrust0220150731ACWI01.jpg
構成比率です。
地域別で見ると、日本が5.5%、新興国が1.9%とかなり低く抑えられています。時価総額比率だと両方とも大体10%前後ずつあるはずですから、この両地域をアンダーウェイトさせてその分を北米と欧州に回している感じでしょうか。
もっとも、コンセプトが「世界的に競争優位性のある株式」ですから、どうしても北米と欧州が重くなるのは仕方ないかもしれません(日本も競争力低下が叫ばれていますし、新興国も流石に成長性でなく現時点での国際的な優位性となると苦しいのは仕方がない)

業種比率は、右側のiShares MSCI ACWI ETF運用報告書と比べると、金融(Financials)が減少して情報技術(Infomation Technology)や一般消費財(Consumer Discretionary)、資本財(Industrials)が若干ずつ増えているようです。ただ、金融の減少はそれなりの幅ですが増加幅は個別業種単位ではさほどではありません。セクターではあまりいじらずに、個別銘柄レベルの選定でリターン向上を狙う感じなんでしょうか。

201604月報iTrust03201604月報iTrust04
運用状況とコメントです。
セクター別の今月の動向が書いてあり、セクターに注目した投資をしている向きには便利かもしれません。やはりこの月はディフェンシブなセクターに投資するような、たわらplusやひとくふうのような運用には厳しかったんですね。原油反発、金利上昇が厳しい要因のようで。(日本国内ではなかなか実感がありませんから、こういうコメントが色々学びになりそうです)
市場動向に応じて地域・セクター・個別銘柄の配分にどう反映させた(させるつもりである)のか、あるいは特に何もしていないのかの考え方なんかも書いてくれるとより良いと思うので、そこは改善を望みたいところです。

さて、運用状況ですが、困ったことにファンドの基準価額の推移があるだけで、参考指数との比較がありません。
というか、このファンドは交付目論見書でも何を超える運用を目指すのかどころか、どこから投資対象銘柄を選ぶのか(MSCIなんとか指数の対象銘柄なのか、S&Pなんとか指数なのか、FTSEなんとか指数なのか)も明確に書いていません。
ひとくふう国内株式にせよ、たわらplusにせよ、投資対象銘柄の範囲(ひとくふう国内株式=JPX400、たわらplus国内株式=TOPIX、たわらplus先進国株式=MSCIコクサイ、たわらplus新興国=MSCIエマージング)は交付目論見書で明確にしていましたし、月報でも該当する指数(それも配当込み)を参考指数としてグラフ上に表示していましたから運用状況が評価しやすかったのですが、iTrustでは違いました。

ただ、特設サイトでは、「MSCI世界株価指数(ネット配当込)」を参考指数としている記述があります。参考指数というファンドの評価に重要な情報を公式書類である交付目論見書にも月報にも書かずにwebサイトにだけ書くというのがちょっとどうなのかという気はしますが……
そんなわけで、MSCI ACWI指数を円換算して比較してみます。
指数の取得元:MSCI (Market=All Country、Currency=USD、IndexLevel=Netで検索)
為替の取得元:三菱UFJリサーチ&コンサルティング
為替換算:当日の円換算後指数=前日の指数×当日の為替TTM

これによって換算した指数を使ったグラフがこちら。
iTrust-ACWI-WORLD_201604iTrust-ACWI-WORLD_201604_設定来

左が4月の月間、右が設定来ですが、どちらも大変残念な結果です。
基本的に指数をなぞるような推移をしていながらアンダーパフォームして、特に指数以上の上昇(あるいは逆行高)したタイミングがあるとかボラティリティを低く保っているとかの取り柄は、少なくともこの期間内には見当たらないようです。
なお、期間内の実績に基づく実績リスク(年率、概算)は4月の期間内でACWI指数17.6%(ワールドは17.8%)に対しiTrust17.6%、設定来でACWI指数17.2%(ワールドは17.3%)に対してiTrust17.3%でした。ほぼ変わりありません。


このファンドは今回見た範囲内ではちょっと残念な運用状況でした。
ただ、サイトによるとマザーファンドは2007年5月31日来で参考指数(ネット配当込み)をオーバーパフォームしているグラフが示されています。ですから、2016年4月中とか2016年2月のiTrust設定来とかの不振は一時的なものに過ぎないと見る余地もあります。時至らば圧倒的な高パフォーマンスを見せ付けてくれる可能性も断じて否定はできません。
ただ、そうだとしても、「好成績の実績を持つアクティブファンドが以後も継続的に好成績のままでいられるかどうかを見抜くのは難しい」という当たり前かつ冷厳な事実を証明するだけとも言えます。

そして、ひとくふうやたわらplusのようなスマートベータ(高配当・最小分散)運用であれば、その運用手法がある程度将来の実績(上昇についていききれないとしても軟調期の下落幅を抑える結果、ある程度堅実なパフォーマンスを期待できる)を理論的に保障してくれる(ように見える)ので、一時的に参考指数を下回っていてもやむを得ないこととして受け入れやすいのです。
ところが、iTrustの場合はスマートベータではなく個別企業の競争力に注目して銘柄選定をする普通のアクティブ運用ですから、「一般論として競争力の高い企業を適切に選ぶことで指数より高いリターンが得られる(セオリーの妥当性)」「当該ファンドには競争力の高い企業を選ぶ能力がある(ファンドの能力の信頼性)」という2つの条件をクリアできると信じていないとなかなか購入するのが難しそうです。

私は、競争力の高い企業が高リターンをもたらすのかどうか確信するに至っていませんので、その時点で特にiTrustを購入することは考えていません。
しかし、とにかく海外株式アクティブファンドの低コスト化の口火を切ったのはこのファンドです。高競争力=高リターンというストーリーに共鳴する向きは、他のファンドよりはこのファンドを考えてみても悪くはないでしょう。


5月24日追記
特設サイト内の、
徹底的な調査分析のプロセス。参考指標のMSCI全世界株価指数を構成する約2,400銘柄の中から、利益成長力、株価の割安感などをボトムアップ・アプローチで調査分析し、確信度の高い60~80銘柄に厳選投資します。

という記載から、比較対照すべき指数はMSCI ACWI(先進国及び新興国を含む2400銘柄程度)だと思っていたのですが、どうも、参考指数はMSCIワールド(先進国のみの1600銘柄程度)のようです。
iTrustのサイトや月報・目論見書などでは「MSCI世界株価指数」「MSCI全世界株価指数」などという日本語訳された名前でどちらともとれてしまったのですが、運用会社のピクテに問い合わせたところ、参考指数はMSCIワールドだと回答されたそうです。









ということで、なにがなんだかよく分からなくなってきましたが、とりあえず「銘柄選定の母集団はACWIだが、パフォーマンスを測るための参考指数はワールド」ということのようです。
正直言って、投資家側がファンドを評価するための大前提たるべき「参考指数が何であるのか」についてこんなにも情報が錯綜して混乱させられるようでは、そもそもこの商品について投資家に満足な投資判断をさせる気があるのかどうかというあまりにも根本的な部分で大いに心もとなくなってくるのですが(フィデューシャリーデューティーなどという難しい言葉を持ち出すまでもなく、およそ品質判断のための材料を正確に提供するのは至極当たり前の商道徳でしょう)、少なくとも問い合わせには迅速な回答があり、また表示の問題点について社内で共有し改善を図るという一定の誠意を含んだ文章を出してきたということですから、あとはその表明したところを遵守・実現してくれることを祈るばかりです。

ということで、運用成果を図るグラフはACWI指数のほかにワールド指数も併記したものに差し替えました(目論見書で新興国に投資する可能性を示しており、実際にも投資しており、何よりも運用方針としてACWI指数構成銘柄を投資対象範囲としているとみられる文章を書いてあることから、個人的には本来はやはりACWIと比較するのが筋だと思っています
……が、結果的に2月19日の設定以降、及び4月の1ヶ月間という期間内では、ご覧の通りACWIもワールドもまるで変わりませんでした(^^;

5月26日追記
早速、改善の手が及ぶようです。声を出せばそれなりに動くのか。




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iTrust | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2016/05/22(日) 03:32 ]
[ 最終更新:2016/05/26(木) 22:09 ]

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