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海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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iTrust日本株式も登場
iTrustシリーズに、新たに日本株式を対象とするアクティブファンドが登場予定です。
 参考:ピクテが低コストアクティブファンド「iTrust日本株式」を設定 (バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く) *Adblock適用ブラウザだと文句を言われますのでご留意ください

内容は以下の通りです。

ファンド名称:iTrust日本株式
設定・運用開始日:平成28年6月30日
当初申込期間:平成28年6月17~29日
継続申込期間:平成28年6月30日~平成29年10月16日
決算日:7月20日 *初回決算は平成29年7月20日
申込手数料:なし
信託報酬:0.9612%(消費税8%込み、以下各種経費につき同じ)
販売会社:SBI証券





このファンドは、ピクテ日本ナンバーワン・ファンドと同一のマザーファンドに投資する形態となっています。
投資姿勢は、下記のように説明される「ナンバーワン企業」なる概念に該当する株式に厳選投資するようです。
③ ファンドの特色

a 主にわが国のナンバーワン企業の株式に投資します

○ナンバーワン企業とは、優れたブランド力、技術力、商品・サービス開発力およびマーケティング力を有し、業界トップシェアを誇る企業、または今後それが期待される企業を指します。

○ナンバーワン企業の魅力は、特定の分野で他社を圧倒する参入障壁を築くことができ、価格支配力において高い競争優位性を有する点です。また、大企業の場合、規模の利益を活かせるため、コスト効率を改善し、相対的に高い競争力を構築することが可能です。



投資ユニバースは日本株式。4000銘柄とされていますから、市場による限定はなく二部・新興市場・名証・福証・札証すべて対象と思われます。
流動性(時価総額1000億円以上など)でスクリーニング(約600~800銘柄)した上、ナンバーワン企業該当性・財務分析・事業継続性・バリュエーションなどで絞込みが行なわれます。
ピクテ日本ナンバーワンファンドの4月の月報では、53銘柄に投資されています。


なお、ピクテ日本ナンバーワンファンドの運用報告書では、TOPIXが参考指数として挙げられていますが、数字を見るに配当抜きのようです。ここは配当込みを表示してもらわないと困ります。(配当を無駄遣いしているというつもりではないんでしょうから、きちんと配当を再投資した前提の指数と比較しないと意味がありません)
なお、投資ユニバースが市場を限定しない日本株式であるならば、受託者の能力・投資判断の適正さを測る指数としては、Russel/Nomura日本株指数のうち、全市場の時価総額の98%をカバーするTotalMarketインデックスまたは上位1000銘柄をカバーするPrimeインデックスが適当と思われます。
もっとも、委託者にとっての運用の効果を測る指数としては、代替投資商品の存在を考えても投資コンセプト(恐らくたいていの人は、配当込みTOPIXに勝てれば満足でしょう。人によっては、グロース、バリュー、各種スマートベータをイメージする人もいるかもしれませんが)を考えても、TOPIXを使っても悪くないでしょう。

ピクテ日本ナンバーワンファンドの過去のパフォーマンスをグラフにしてみます。
グラフのスタートが2015年1月初めからなのは、RusselNomuraの配当込み指数の日次データが取れるのがそこからだからです。
ピクテ日本ナンバーワン
2015年1月初めを基点とすると、2016年5月末段階ではピクテ日本ナンバーワンファンドが他の指数に2~3%の差をつけて勝っているようです。
ただ、期間中の推移を見てみますとグラフがほぼ重なっている部分や順番の入れ替わりも結構あり、明確にどっちが良かったとまで言えるには至らない感じでしょうか。

留意点 世界株式との併用は注意が必要?


ところで、iTrust日本株式を購入する場合、別途iTrust世界株式も購入しているとすると、投資の重複・地域比率の過剰になる可能性がありそうです。

iTrust世界株式は、地域限定をしておらず、日本も投資対象に含まれています。
実際に、4月の月報では日本にも5.5%投資していたのでした。

iTrust世界株式の投資対象は、以下のとおり、「高い競争優位性を持つグローバル優良企業」なる概念に該当する株式でした。
③ ファンドの特色

a 主に高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に分散投資します

○世界的にブランド名が知られているうえに、強力なマーケティング・販売網を構築していることにより、高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に投資します。

・高い競争優位性をもつグローバル優良企業の魅力は、自国市場のみならずグローバル市場で商品・サービスを大量に販売することで生産・販売のコスト効率が良くなり、相対的に高い競争力を構築している点です。
また、ブランド名が知られているため、商品・サービスが消費者に受け入れられやすいというメリットがあります。

○個別企業分析にあたっては、ピクテ・グループの企業調査情報の提供を受け、ボトムアップ・アプローチを重視した運用を行います。

この「高い競争優位性を持つグローバル優良企業」と、iTrust日本株式における「ナンバーワン企業」の両概念がどのような関係に立つのかは正確にはわかりませんが、「ブランド」「マーケティング力」「高い競争力」などのキーワードの共通性から見ますと、かなり重なり合っていそうな気がします。

仮に重なり合う概念だとすると、両ファンドを同時に保有するということは、「世界株式ファンドにはパフォーマンスやリスクなどを考慮して十分優れた日本の銘柄が組入れられている」「世界株式ファンドの方では投資対象として検討されながら弾かれた(相対的に劣った)銘柄を、日本株式ファンドの方で改めて拾い上げる」ということになる恐れがありそうです。
あるいは、「全く同一の銘柄が、両方のファンドに重複して組入れられる」ということもあるかもしれません。
相対的に劣った銘柄が組入れられるとなると全体としてのパフォーマンスに悪影響が出かねませんし、また世界株式ファンドの方で必要十分な日本株式を既に組入れているのにそれ以上に同じようなコンセプトの日本株式を増やすということ自体、投資態度としての一貫性が問題となり、また日本偏重になることでリスクとリターンの関係が悪化するかもしれません。

もとより、「個人的に日本の企業の力を高く評価するから」とか、「世界的にはそれほどでもなくても日本国内では強い企業を保有することで、何か好影響がありそうだ」などという考えの下、日本株式を増やすというのは投資判断としてありうるところでしょう。
ただ、上記のような問題がありそうだということは認識した上で、両ファンドを併用するならよくよく注意して比率など調整しなければならないでしょう。意外に神経を使うシリーズになりそうです。

iTrust新興国も来るのかな?


iTrust世界株式(ACWI構成銘柄がユニバースだがほぼ先進国)、iTrust日本株式と来ていますので、なんとなく、iTrust新興国株式なんていうのも来そうな気はします。
先発の両ファンドはいずれも既存のファンドとマザーファンドを共用する形での設定でしたが、同じようにするとなると、ピクテ新興国インカム株式ファンド(高配当戦略)か、ピクテ新興国高配当株式低ボラティリティ戦略ファンド(高配当低ボラティリティ戦略)のどっちかを引っ張ってくることになるでしょうか。(ピクテにある新興国ファンドは決算タイプによる違いを除くとこの2本のようです)
どっちにしても高配当系ということですね…さすがに新興国では先発ファンドのような競争力優位系は難しいんでしょうか。

新興国ファンドが出れば、いちおうそこそこのコストでアクティブファンドで全世界に投資できる形はできることになりますが、さて、どうなることやら。
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iTrust | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2016/06/06(月) 23:59 ]
[ 最終更新:2016/06/06(月) 23:59 ]

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