海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
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米国株式貸株の案内が登場
SBI証券が、手数料引き下げと同時に発表していた米国株式の貸株について詳細な案内を出しました。
米国貸株サービスについて

サービスの申込開始は8月27日、実際の貸株開始は9月26日から。
毎月25日12時までに申し込むと、同日20時頃から貸出が行われ、翌営業日から貸株料(金利)が付与されます。(解約も同様のスケジュール)
なお、貸出銘柄は基本的に保有銘柄の全てとなりますが、投資家の選択により銘柄ごとに貸出対象外にすることもできます。貸出の対象・対象外を切り替えた際に当該銘柄の貸出・返却がいつ行われるのか(直ちになのか25日を待ってなのか)は判然とせず、問い合わせています。

貸株対象はSBI証券で取扱のある米国株式(ADR、ETF含む)全銘柄ですが、SBI証券の判断で対象外となるものもあります。また、課税口座の保有分のみが対象となり、NISA口座は対象外です。

マイナスのランニングコストでの運用の可能性


貸株料がどの程度の水準になるのかは未だ明らかではありません。
米国のレンディング市場の金利を参考にするそうですから、実際にサービスが行われる頃にならないと判明しないということになるのでしょう。(貸株の需給や市中金利などの要素が影響してくるのでしょうから)

ただ、仮に日本株と同等の年率0.1%程度だとしても、ETFにこれだけの貸株料が付与されると結構なインパクトがあります。
低コストで有名なバンガードのETFには、0.1%を下回る経費率のものが、米国を投資対象とするものを中心に多数あります。
代表的なものだけでも
・VTI(米国トータルストックマーケット)やVOO(S&P500)が0.05%
・BND(米国トータル債券)が0.06%
・VB(米国スモールキャップ)、VTV(米国バリュー)、VUG(米国グロース)が0.08%
・VHT(米国ヘルスケア)、VIG(米国増配)、VYM(米国高配当)、VEA(FTSE先進国オールキャップ除く米国)が0.09%
などなど、貸株料を0.1%受け取ると維持コストがマイナスになりかねないことになります。(但し、貸株料は雑所得として課税対象になりますから、税まで考慮してコストがどうなるかは各自の所得状況などの影響も受けます)

ここまで凶悪なことになってくると、本格的に資産運用のツールをバンガードETFに移そうかという気にもなってきます。
課税口座での売買だと最低5ドル+消費税の売買手数料が掛かってしまいますが、長期間ホールドすることを考えると保有コストがマイナスの状況が続けば…という話にもなってくる可能性はあります。
貸株料率が判明してきたら、ちょっと考えてみたいところです。



米国株式貸株での留意点


基本は「配当金」がもらえるようだが「配当金相当額」になって税務上の取り扱いが変わる可能性がある


米国株式の貸株では、基本的には「配当金」がもらえるようですが、「配当金相当額」になる場合があるという説明になっています。
「配当金」になると配当所得、「配当金相当額」になると雑所得となります。
仮に雑所得になってしまうと総合課税となり、配当所得や譲渡所得との通算はできなくなります。税務上の効果が変わってくるので注意が必要です。
米国貸株サービスについて(ご注意事項)
配当金及び配当金相当額の取扱い

原則として、権利確定日に株式等を貸し出されている場合は、源泉税徴収後の配当金が当社外国株式口座に入金されます。(配当所得)
ただし、例外的に配当金としてお支払いすることができない場合には、配当金相当額をお客さまにお支払いいたします。配当金相当額は、雑所得または事業所得となり、総合課税の対象となります。
株式等の譲渡損とは損益通算ができませんので、あらかじめご了承ください。
外国税額控除について

配当金及び配当金相当額は外国税額控除の対象になります。 貸株金利については、外国税額控除の対象外です。


国内株式の貸株だと問答無用で配当金相当額になってしまい、それを避けるためには一旦返却する必要がありましたので、ここは扱いが異なっています。

何故このような差異が生じるのかというのは、おそらく名義の処理の関係であろうと推測します。

国内株式の場合は、ユーザー(投資家)が保有する株式はユーザー名義となっており、これを貸株に出すと名義がSBI証券に書き換えられます。その後、SBI証券が第三者に転貸した場合には更に当該第三者名義に書き換えられます。いずれの取引も消費貸借契約ですから、株式の所有権は借主たるSBI証券そして第三者に完全に移り、後には同種・同量の株式を返還する債務と所定の利息を支払う債務だけが残ります。
株式の発行体が配当金を支払うのは株主の名義人にですから、SBI証券あるいは第三者に配当金が支払われることになり、ユーザーは消費貸借契約に基づいて調整金としての「配当金相当額」を受け取るのみにならざるを得ません。(配当落ちの株式を返還されただけでは実質的に経済的価値の劣るものを渡されるだけになるのでその補填としての意味合いで、性質的には利息・使用料の一種ということになりましょうか)

一方で、海外株式の場合は、名義そのものが最初からSBI証券のものになっており、ユーザーは共有持分権を有するに過ぎないという立て付けです。
こうなると、貸株をしていようがいまいが名義が変わりません。従って、発行体は常にSBI証券に配当を支払うということになります。
もとより、SBI証券は単なる名義人として配当を受領するだけで、実質的にはユーザーがその配当を享受するわけですから、実質所得者課税の原則に基づいて当該配当は各ユーザーに帰属する所得であるとみなされる結果、各ユーザーが「配当所得」として取り扱うことができることになります。
所得税法(実質所得者課税の原則)
第十二条  資産又は事業から生ずる収益の法律上帰属するとみられる者が単なる名義人であつて、その収益を享受せず、その者以外の者がその収益を享受する場合には、その収益は、これを享受する者に帰属するものとして、この法律の規定を適用する。


もちろん、SBI証券が株式を第三者に貸し出した場合には、名義がSBI証券から第三者に書き換わるので、発行体が配当を支払う先は当該第三者になり、SBI証券を通してユーザーが享受するのは第三者が消費貸借契約に基づいて支払う「配当金調整額」に過ぎなくなります。
ただ、配当金の権利日にSBI証券が第三者から返却を受けて名義を取り戻していたり、あるいは貸出自体を継続していても他所から同銘柄の株式を同数以上調達してSBI証券名義にして(概念上はユーザーの株式を貸出先から取り戻して、他所から調達した株式と差し替えるイメージになろうか)おけば、SBI証券が発行体から直接「配当金」を受け取ることが可能になり、ユーザーに分配することができます。この場合には、ユーザーは配当所得として扱えることになるのでしょう。

つまり、「配当金相当額」になるのは、配当権利日にSBI証券が第三者に貸し出しているのと同量以上の株式を市場から調達できなかった場合。仮に調達に成功していれば「配当金」をもらえることになるのではないかと思います。
なお、SBI証券としては権利日に返却させるとしたら第三者からの利息収入が絶え、他所から調達するとしたらコストが掛かります。従って、おそらく、SBI証券からユーザーへの利息が、多少低めに抑えられているものと思います。

尚、「配当金」でも「配当金相当額」でも外国税額控除が利用できます
つまり「配当金相当額」であってもユーザーが米国政府への納税をしているということになりますが、おそらく「配当金相当額」を【第三者(米国居住者)→SBI証券(米国非居住者)】に払い渡す場合に、利息として租税条約所定の源泉徴収がされているのでしょう(配当としてとは考えられません。もっとも、利息であっても配当であっても源泉税率は10%で変わりありません)。
外国税額控除が適用できるのですから、米国と日本での二重課税については控除限度額の枠内において排除することが可能になります。

構図としては以上の通りですが、税務上の取り扱いがどうなるか読めない(実際に貰うまで「配当金」か「配当金相当額」か分からない)というのはなかなかタックスプランニングで厄介になりそうです。
勿論、権利日に貸株対象外に設定して返却してもらえば常に「配当金」を貰えるわけですが、国内株式のように自動返却システムが用意されるのでなければかなり面倒です(BNDのように毎月分配されるETFもありますし…)
税務上の不確実性が常に付きまとうことは理解して利用する必要があるでしょう。


SBI証券の信用リスクを負う


SBI証券が倒産するなどしてユーザーに株式を返還できなくなった場合、そのリスクはユーザーが負担することになります。
これは国内株式の貸株と同様です。
SBI証券の信用リスクには注意をしておいたほうがよさそうです。

……ただ、外国株式は元々SBI証券名義になっているのですから、貸株を利用していなくても信用リスクを負っているのは同様かもしれません(SBI証券の債権者がSBI証券名義の株式を取り上げに来たら、対抗手段はないと思われる)。
もしそうだとすると、貸株を利用したからといって特段リスクが増加するわけでもないということになるかもしれません。

8月26日00:15追記
どうやら、貸株をせずに保有している場合は、名義はSBI証券であってもSBI証券の債権者が触ることはできないそうです。


この通りであれば、貸株をしない場合はSBI証券の信用リスクは問題にならないことになります。
一方で、貸株をした場合には、もはやその株式は消費貸借の効果としてSBI証券の固有財産になりユーザーは返還請求権という債権を有するに過ぎないわけですから、SBI証券の信用リスクは負います。
従って、貸株をする場合には国内株式の場合と同様、特段に注意が必要ということになります。


貸出先の信用リスクも負う


SBI証券が株式を第三者に貸し出した場合、当該第三者が倒産してSBI証券に返却できなくなる事態もあり得ます。
その場合であっても、SBI証券としては同一銘柄の株式を従来と同数調達してきて穴埋めすれば足りる話ですから、そこまで重大なリスクではないかもしれません。
ただ、SBI証券が市場での調達に失敗する事態になると、ユーザーにも被害が出てくる可能性はあります。
こればかりは予測不能な面があるので(誰に貸し出しがなされるのか、ユーザー側からは窺い知れません)、そういうリスクがあると認識しておくしかありません。
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外国株・ETF | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2016/08/22(月) 01:32 ]

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