海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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DCの元本確保型商品についておさらい
私は、個人型DCに加入して以来というもの、全額を投資信託に振り向けております。
そもそもDCに加入する理由というもの自体が、ひとつには遠い将来のための資産を効率よく確保・増加するためですから、期待リターンが極めて低い元本確保型商品を利用する理由がなく、今後とも全資産の受給を完了する瞬間まで1円たりともそちらには回さないと思います。

ただ、なにぶんにも、リスク選好・リスク許容度の都合上そうは行かない人もいるでしょうし、新規加入者のデフォルト運用指図や移換資金の行き先なども元本確保型商品である場合が多いという仕組みもあります。
そこで、元本確保型商品について軽くおさらいをした上で、その利用について考えたいと思います。

商品については知ってるから飛ばす


元本確保型商品(1) 定期預金


ごく普通の定期預金です。普通に積立定期預金をするのと変わりありません。

金利も一般の預金と大して変わりがあるわけではなく、私の加入するSBI証券で採用されているスルガ銀行の1年定期預金では当記事執筆現在で年率0.01%となっています(同行では、ネット支店でもう少し有利な金利が提示されていますが、残念ながらDCに提供されるのは有店舗型の預金と同水準です)。
なお、野村證券で採用されているセブン銀行では0.04%となっており、利率は多少有利です(その代わり、5年物になります)。

定期預金ですから満期の概念があり、満期まで預金のまま持ち切った資金については特にスイッチングしなければそのまま同一商品に継続して預け入れられることになります(元利継続)。尚、満期は運営管理機関のラインナップによって異なり、2種類以上の年限の商品が並んでいる場合もあります。
反面、満期前にスイッチングする事も可能で、その場合は金利が中途解約金利になるというペナルティしか食らいません。(中途解約金利は、当該銀行の店頭における普通預金金利であったり、予定されていた定期預金金利の一定比率だったりします。詳細は運営管理機関に用意されているであろう説明書を参照)
要するに、満期まで持とうが持つまいが、元本は確実に守られます。金利が下がるとは言っても、少なくとも現在の金利情勢では定期預金金利自体がゼロ付近ですから、大した痛手ではありません。

尚、DC経由で保有している預金と普通に直接保有している預金との合計が1000万円を超える場合は、ペイオフの対象になる場合がありますから、それだけは元本割れのリスクとなります。

元本確保型商品(2) 生命保険


生命保険といっても、「途中で死んだら何千万円」というもの(死亡保険)ではなく、「所定の期間(これも運営管理機関のラインナップにより異なります)を生き延びたら所定の利率を乗せた満期金を支払う」というもの(生存保険)です。それは当然の話で、そもそもDCというのは老後の資金を運用によって準備するというものですから、死ぬことを前提にしては矛盾というものです。

所定期間(それもせいぜい5年程度という短期間)の生存という、死亡に比べて著しく確率の高い事象を保険事故とするのですから、返戻率は当然大して高くなりません。金利情勢にもよりますが、現在は預金と大して変わらない場合が多いでしょう。
確定拠出年金で提供される保険商品は、予め予定利率(同期間の国債利回りなどを参考にする場合が多いはずです)が提示されており、この利回りは保険期間中保証されます。この点からも預金に類似します。
また、満期金が払われるといっても、DC制度そのものの給付事由(老齢給付金の年齢への到達、障害・死亡給付)が生じていない限り当然DC口座内に戻されるに過ぎず、特にその満期金に対してスイッチングをしなければ同じ商品に再度入金されるだけです。これも、定期預金の元利継続と同様です。

尚、商品によっては、所定の利回りのほかに配当金が支払われる場合もあるようです。これは保険ならではでしょう。(当然、配当金もDC口座内への支払となり、基本的には同商品の追加買付に回るはずです)
仮に配当金が実際に発生するなら、同年限の預金よりはもしかすると有利になるかもしれません。

なお、運営管理機関によっては、老齢給付金を終身年金で受け取れることになっている場合もあります
当然、預金や投資信託しか持っていないと年金給付を払い出せば資産がなくなってしまいますから、終身年金を受給するには生命保険商品を利用していなければならないことになります。
終身年金での受給を選択し、十分な長寿を保つことができれば、生命保険商品を原資とした給付累計が当該商品への拠出累計を大きく上回る日もあるかもしれませんから、そういうケースこそ保険としての真髄発揮といってもいいかもしれません。
(ただし、真髄といっても、繰り返しになりますが利回りの率としてはしょぼくなると思われます)

また、生命保険商品も預金商品同様、満期前にスイッチングしてしまう事もできます
ただし、生命保険の場合は預金と異なり、金利情勢によっては解約控除が適用される場合があります。この場合は、最終的に元本割れしてしまう恐れもあります。

元本確保型商品(3) 損害保険


大抵は損害保険のうち、「傷害保険」と呼ばれる商品になります。
形としては保険期間中(生命保険と同様、数年です)の「傷害を原因とする死亡」を保険事故としており、保険事故が発生した場合には積立金(保険購入額に運用益を加えたもの)に1割程度上乗せしたものが保険金として支払われます(DC口座に支払われ、DC制度による死亡一時金の支給原資となる)。

このように一応保険機能がついているとはいえ、1割というしょぼい上乗せ率や、通院・医療費の補償等がついていないことからも分かるとおり、保険機能はあまり本質的なものとは言い難いのが実態です。
保険機能を形式的なレベルまで削ることで、同等期間の預金・国債と同程度の運用を実現している商品、と言ってもいいでしょう。
(通常の(=掛金に比して巨額の死亡保険金や、通院・医療費補償などの機能がついた)傷害保険では、満期返戻金は国債利回りどころか大きなマイナスで戻ってきます)
傷害保険と言っても保険機能がこの程度ですから、危険な職業・趣味など一般の傷害保険にあるような告知も求められるケースはないと思われます。(いちいちそんなものを求めていては煩雑すぎてDCの枠内で扱いきれないでしょうし)

予定利率が(大抵は国債を参考に)定められていること、満期返戻金が同一商品の買付に回ること、配当がつく場合があること、解約控除の可能性があること、等々は生命保険と同様です。



元本確保型商品を使うのか使わないのか


さて、基本的には、DCの口座内では元本確保型商品を利用するのは勿体ないという風に言われています。
これは第一に、運用益非課税の特典がある口座で低利回りの元本確保型商品を利用するのは制度メリットを十分に生かせないというアセットロケーション的な理由。
そして第二に、退職金や確定給付年金の代替としての性質がある事も踏まえると、もともとあった制度の予定利回りと同等程度の利回りを確保しないと実質的に不利となるが、それには元本確保型では力不足であるという歴史的な観点を踏まえた理由も考えられます。(もとから退職金制度や確定給付年金制度がなかった人もいますが、そういう場合であっても態々新たに年金の「階」を建て増す以上はそれなりの利回りはほしい。特に、国民年金1号・3号の人はせめて厚生年金並みの利回りはほしい)

私自身、こうした観点に則って、DC口座内では全てリスク資産に投じ、利回り向上を図っています。
DCの資格拡大やNISAの整備といった自助努力を促す制度、一方で公的年金の水準引き下げ等々の施策を見ても、国家が自助努力を促し支援しようとしているところではリターンの向上を疎かにはできません。

ただ、著しくリスク許容度が低い場合、元本確保型商品をDC口座の一部または全部で利用しようという選択肢も完全には否定できません。
DC口座内だけでもリスク資産の価格の上下が気になって仕事も手につかず夜も眠れない…というのでは流石に困りますし、また個人型DCやマッチング拠出などで小規模企業共済控除が使えるのであれば当面の税メリットだけは享受できます。

とはいっても、軽々に「投資信託は(全くあるいは少ししか)使わない」というのはやはり直ちに合理的とは言い切れないのも確かです。
・どの道最短で60歳まで現金化はできない資産(日々の支払に充てる資産とは完全に別)だが、それでも目先の損失が気になったり財政に支障をきたしたりするか?
・DC以外の口座でも全くリスクを取っておらず、取る気もないのか? リスクを抑制する意味での現金は資産全体(DCの内外全て含む)の何処かしらにあれば十分だし、リスクを少しでも取るのであればDC内で取るのが合理的なはず
・「運用益ゼロまたはごく少+掛金拠出による税メリット」という考え方を取っているとしても、受給時の課税を考えて、それでもトータルでプラスになるか? DC以外の退職金や年金制度などからの受給も鑑み、退職所得控除や公的年金等控除への影響を考慮して、それでもなお運用益なしで大丈夫か?

等々、考えるべきことは意外と厄介です。
「元本確保型で行く。リスク資産を利用しない」という判断も、本来は資産全体の現状や将来の様々な給付予測などを把握した上でなさなければならない、意外に面倒で高度な「投資判断・財務判断」なのです。

元本確保型に入れられてしまった移換金の取扱


転職や制度移行などに伴ってポータビリティを利用した場合、まとまった額の移換金が発生します。
この資金は、運営管理機関の定めによりますが多くの場合は元本確保型商品に一旦入ることになると思われます。

元本確保型の商品は、預金にせよ保険にせよ年限が決まっているものになるので、なんとなく、「満期まで待たないとまずいのか」という気になるかもしれませんが、別にいつでもスイッチングすることはできるので、リスク許容度が許す限り直ちにスイッチングの処理をしましょう。
(既に述べたとおり、預金ではスイッチングでも元本は確保される一方、保険だと解約控除の可能性がありますので、預金のほうがやや有利です。保険購入後すぐだと控除対象外になる場合もありますから、移換金が保険商品に入れられてしまう移換先だった場合は特に急ぎましょう)

「DCからDCへ」の移換だった場合は、基本的に従前と同じアセットアロケーションに直ちにスイッチングするのが妥当になるかと思います。
既に自分で決めて運用してきたアセットアロケーションがあるわけですから、運営管理機関が変わってもそれを引き継ぐのが自然であり当然でもあります。逆に、元本確保型商品に資金を残すのには、相当の理由がなければならないでしょう(リスクもリターンも変わってしまうわけで、運用計画そのものの変更になる)。


これに対し、「企業年金などからDCへ」という移換だった場合には、「(少なくとも実感としては)いきなりまとまった現金が外部から湧いてきて、運用先を考えなければならない」ということになります。
これは、「投資を始める際の初期ストックや、まとまった臨時収入等をどのように投入していくか(何回かに分割していくのか、一挙にリスク資産に投入するのか)」というのと似たような問題状況になってきます。

この場合、山崎元氏だったら「(アセットアロケーションが決まっている限り)リスク資産に一挙にスイッチング」という方針を唱えることは想像に難くありません。
ただでさえ、「決めたアセットアロケーションをできるだけ早く完成させること」「現金に寝かせる機会損失を作らないこと」「リスクを早く取ろうが分割して取ろうが最終的なリスク量は変わらず、それなら一括して完成させたほうが合理的であること」等を主張していますし、しかもDC口座内(高リターンの商品を置きたい)というアセットロケーションを考えると尚のことです。
私も、このような状況に置かれたらたぶん一挙に全額リスク資産にスイッチングすると思います。

一方で、竹川美奈子氏の場合、新・投資信託にだまされるな!において、まとまったお金がある場合でも分割購入を推奨する旨の記述をしています。一挙に購入して一挙に暴落に巻き込まれた場合に、嫌気が差して安値で撤退してしまう心理的な問題を警戒してのことのようです。
ここからすると、一見、移換金により「湧いて出てきた現金」は何回かに分割してスイッチングした方がいいようにもなりそうです。
ただ、DCという場に絞った場合、必ずしもその考え方をそのまま通してよいのかどうかは微妙ともいえます。
まず、DC口座の資金は、どの道引き出して好きに使ったりすることはできません。ある資産を売却してそこから撤退したところで、行き先はありません。そのことをよく認識することで、「暴落したことで安易に売却」という心理をある程度抑制することができないでしょうか。
また、DC口座の外まで目を向ければ、それなりに金融資産がある場合もあるでしょう。資産全体のリスクを抑えるだけの現金もあるはずですし、「DCの資金を全額リスク資産に振り向け+外にあったリスク資産を同時に現金化」という組合せをすれば、現金比率や全体でのリスクを保つ事も可能な上、アセットロケーション的にも有利です(運用益非課税を享受できるようになる他、実質的に移換金相当の現金を外に出すことで支払いに充てることができるという流動性面の効果もある)。
竹川氏も個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門では
手元にあるお金も含めて、「金融資産全体でどのように運用していこうか」という計画を立てる必要がある
と指摘しており、こちらの考え方を重視するなら、むしろ「DC内に湧いてきた資金で最大限リスク資産を買う。それでリスク過剰になった分は外部のリスク資産を縮小してバランスを取る」「DC内での現金同等資産(元本確保商品)は最小限。『現金の置き場所』はできるだけ外に」というのがよいということになりそうです。

まとまった資金は分割して投入しよう…というのは、「まとまった資金」が普通の場所(DC外)にある場合の話であって、条件の異なるDC内に資金が湧いてきた場合にはアセットロケーション的な考え方(DCにリスク資産を最大限集中、外部で安全資産を持つ)を実践するほうが優先する、という風に整理して理解したいと思います。
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DC(確定拠出年金) | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2016/12/11(日) 04:26 ]

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