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海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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私に任せてくれれば、運用の全行程を責任持って遂行するんだけどなぁ。集金から買付から保管から消費に至るまで。
ワインファンド破綻相次ぐ-解決策は豪華夕食会や8年熟成か (ブルームバーグ)

こんな記事が出た結果、ツイッターの投資界隈でもちょっとした祭り状態になっているようです。 関連ブログ記事:ワインファンド破綻相次ぐからVIN-NETが気になって夜も眠れない
ワイン投資ということで、ちょっと特定人物の連想に結びつきやすいあたりが原因だと思われます。
誰とは敢えて申しません……
とりあえず、盛り上がっているものには乗っかってみようと思います。(これをトレンドフォロー戦略という)


さて、ブルームバーグの記事を見てみますと、どうやら投資家の解約(売却)注文により現金が不足するのが破綻の原因のようです。
その対策として、解約を禁止することが提唱されています。確かにそれで運用は安定することにはなりましょうが、投資家にとっては利益確定も資金退避もできなくなり、情勢によっては価格下落を黙ってみているだけとなる事になります。
そうなると、やはり、よほどお金の有り余っている人が、全損上等で行くくらいしか投資のしようはなくなるかもしれません。

また、シャトーのオーナーとの夕食会なる特典を用意するファンドもあるようですが…その費用ってどっから出てるんでしょうね……。
ちょっとその辺も冷静に考えないと、喜んで投資するということは難しいかもしれません。


さて、それはそうと、日本のワインファンドはどうなっているんでしょうか。特に利益率。
何のかんの言っても、実際に利益になっていればそれは投資としては正義とも言えるわけなので…。
ということで、日本のワインファンドの代表選手であるvin-netのHPを見てみましたが…どうも、気になります。




vin-netの運用状況のページより)
上図がワインファンドの運用成績です。
「総合利回り」と「営業利回り」という2つの数字があり、日本円で投資及び売却を行う投資家にとってみれば評価時の為替レートが反映される総合利回りに注目するべきだと思いますが…総合利回りでも、どれもこれも100%を大きく超える数値が出ています。
どういう意味なんでしょう。年率100%とか言うんだったら、確かにとんでもない話で、ちょっとくらい流動性リスクがあったところで問題にもならないかもしれませんが…?
ということで、詳細な運用状況を見ます。


vin-net 2008ワイン投資ファンド 運用状況グラフ&レポート (2014年12月末現在)より)

2008年6月に運用開始のファンドの運用状況です。総合利回り134.06%だそうです。
グラフを見てみますと、総合利回りを表す紫色の線は2008年6月に100からスタートして、2014年12月には130の上で終わっています。たぶん134.06なんでしょう。

……利回りの表示方法として、それはそれでいいんでしょうか。
普通、こういう運用成績であれば、例えば「トータルリターン34.06%」という風に表示するのではないかと思います。
利回りというタイトルで、元利合計での資産額を含める(=元本である100%分だけ下駄を履かせることになる)表示をしているのを見たのは初めてです。

なお、「〔参考〕平均年間利回り:5.2%(単利)」という表示もあります。トータルリターンが34.06%で運用期間が6年半ですから、34.06%÷6.5≒5.2なので計算は確かにその通りです。
しかし、基本的に長期間資金を解約・引き出しせず寝かせるのが前提となる投資であることからすると、やはり複利利回りで表示するほうが馴染むんじゃないでしょうか。
複利利回りを出すと、100×(1+r)^6.5=134.06 ⇔ r=4.61% となり、年率4.61%(複利)となります。

なんのことはない、配当込みでのTOPIXだとかMSCIコクサイだとかいったインデックス株式クラスの利回りとほぼ同レベルになってしまいました。

無論、値動きの違いだとか振り向ける資金の性質の違いだとかがありますから、単純に比較するわけには行きませんが、少なくともリターンが同レベルな上にワインファンドは流動性リスクを余計に背負う(株式のインデックスファンドであれば、よほどマイナー市場のインデックスに特化したものでない限り流動性を気にする必要はないでしょう)ことになるのだ、ということはまず頭に入れるべきかもしれません。

なにより、「複利利回り4.61%」でも「トータルリターン34.06%」でもなく、「134.06%」という異例の表示方法を前面に出す開示姿勢はいかがなものでしょう。
こういう表示をするvin-net側の真意がどういうものであれ、結果的にはこれを見た投資家がファンドの運用実績を実態より遥かに高いものと誤認してしまい、その結果前提を誤った投資判断に至る可能性がないとは言えません。(極端な話、現存資産の評価額が元本の10%しか残っていない=90%の損失という時に、「総合利回り10%」なんて表示されかねないわけですから……)
このような表示方法を取る真意がどの辺にあるのか、ちょっと立ち止まって勘繰ってみて、それから投資判断をしてみても、遅くはないかもしれません。
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ワイン | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2015/01/23(金) 07:30 ]
[ 最終更新:2018/02/11(日) 17:45 ]

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