海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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「ホンネでズバッと」斬れる、経済学的思考の威力
仕事とお金で迷っている私をホンネでズバッと斬ってください(山崎元)を読みました。

本書は、経済評論家として活躍されている山崎元氏が、web上にて行なった人生相談の内容を書籍にまとめたものです。
相談の内容は、一発目が「コストを掛けてカツラを使おうかどうしようか」というのでいきなり微笑を誘われますが、その後は就職・転職・働き方から、上司や部下との人間関係、夫婦・嫁姑など家族間の問題など多岐に亘ります。

一貫して感じられるのは、経済学的視点によるアプローチです。
経済学といっても、無論、金儲けという視点に限られているのではなく、最終目標を仮定した上で、「相談者自身の労力をどう投入していくのが効率的か」「他の関係者はどういう思惑があり、どう出てくる可能性があるか」「解決までの過程でどのようなリスクが発生しそうか」といった点を緻密に分析しつつ、「コストパフォーマンスが合理的」かつ「結末が望ましい」という解決を模索しています。
合理的といっても無機的なものではなく、時には相談者の感情面の満足にも配慮しており、金銭など物的な側面ばかりでなくQOLを重視したものと言えます。

目標・プロセス・リスクがかなり明確に論理化されているので、読んでいて実に納得感の高い回答に仕上がっているように感じられます。
考えてみれば、経済学というのが基本的には「合理的主体による」果実の効率的な生産・分配(場合により奪い合い)といった活動に関する思考を試みる学問ですから、複数の関係者が絡む悩み事の解決に関して取るべき行動を考察する上では(効率的な解決を志向する限り)どうしても経済学寄りになるのです。


いわゆる山崎節も全編に亘って健在です。
例えば、「出世頭である女性管理職が、部下のおじさんたちに女性だからという事で陰口を叩かれている」という事案で「その程度の中途半端な陰口を叩くくらいしかできないから出世が遅れているのだろう」「既に人物評価としては大差で勝負がついているはずである」などと切って捨てる。
あるいは、「女性だからといって昇進した不出来な上司がいる」という相談で「人事の失敗作ということも往々にしてある」などと指摘する。きわめて痛快です。
いずれの相談も、「敵に回して潰しにかかるという選択肢もあるが、仕事上の不利益を蒙る展開になる場合もある」「相手が無能なら、むしろサービス提供先であるクライアントのように遇すれば自分の評価も上がって良いのではないか」などという指摘になっているのも興味深い(敵対によるリスクの大きさ、融和による効果の大きさを考慮した、経済合理性の高い回答です)。


ネット上でお付き合いさせていただいている友人知人たちの中にも、「自分の直面することになる可能性があるリスクを(仮定的なものに過ぎない段階であっても)事前に予想して手を打っておく」「将来への投資と見込めるものを見極め、コそこにはストの投入を惜しまない」「正論な主張がありつつも、色々反発に注意した気配り」などと、戦略的・経済的な思考を持って行動している人も結構います。(煩雑にわたるので、誰の何がどうとまでは挙げません)
そういう人たちは、たいていが職場や私生活などでも優秀な活躍を見せていることが伺われることも多く、人間的にも実に尊敬に値するもので、なるほど経済学的思考というのは人を成長させるものだと思わされます。(そういう人たちこそ応援する気にもなり見習いたくもなるというものです)
本書を読んで、改めてなぜこういう人たちに親近感を覚えるのかを感じさせられました。


合理性に富んだ思考でもって、人生の課題を解決する。
そのための考え方を学ぶ教科書として、本書は最適だと思います。


ヽ(´ー`)ノ。oO(一番最後にあった、バーでの振る舞いとかシングルモルトウイスキー談義とかが、個人的にはとっても有益だったかなぁ……いや、この感想は黙っておこう)


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良書 | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2016/12/23(金) 02:35 ]

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