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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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「人生にお金はいくら必要か」は金融教育の教科書として是非使いたい |
「人生にお金はいくら必要か―超シンプルな人生設計の基本公式」(山崎元・岩城みずほ)を読みました。
本書は、日常の家計管理・資産形成術・長期プランニングまで網羅したものとなっており、「金融教育のための教科書として一冊でOKといえるものを挙げろ」と問われたらその候補に挙げてよいものだと思います。
本書はプロローグとエピローグを除き3章構成になっています。 各章ともに、既存の刊行物あるいは筆者の活動などのエッセンスが纏まったものになっています。
第1章は、「人生設計の基本方式」についての解説です。 人生設計の基本公式は、「そこ、ハッキリ答えてください! 「お金」の考え方 このままでいいのか心配です。」にて提唱された数式で、現在及び将来の収入と支出、保有資産などを入力することにより必要貯蓄率を計算する、長期プランニングのためのツールです。 本章では、この公式の使い方を、公式の基本理念や各パラメーターの設定の考え方など詳細に説明しています。 また、「計算は一度だけでなく、何度も行うこと」として、働き方や生活水準の見直しなど、種々の調整を加えながら実現可能な落とし所を模索していくという考え方を説いています。 パラメーターの調整の仕方についても、「新入社員」「結婚する人」「家を買う人」「教育費に直面する人」など、かなり具体的な設例を元に、調整の方法やそれによる効果などが示されています。 過去に、前著の出版記念セミナーで公式の使い方の説明もありましたが、本書では実際に直面しそうな具体例が示されていることで、より使い方のイメージがしやすくなっていると思います。 「お金」の考え方をハッキリ答えてくれる本(前著のレビュー) ハッキリ答える出版記念セミナー(前著の出版記念セミナー)
第2章は、貯蓄の作り方について述べられています。岩城氏がメインで執筆していると思われます。 「何故お金を貯めなければならないのか」という根本的な事の説き起こしから始まり、岩城氏が日頃のFP業務で使っているのでしょうか、「イメージシート」「支出管理シート」「3つの仕分けシート」などのフォーマットを用いて実践のための方法論を解説しています。 「3つの仕分けシート」とは、支出の予算を3分類するもので、分類は各自自由に設定することとされていますが、本書で例示されている決め方としては「生活費」「自己投資」「心を豊かにする」の3つとなっています。 支出の目的を問いかけさせつつ「心を豊かにする」という(必需の支出ではなくても)精神的QOL向上を肯定しているというところに、岩城流の一つの真髄があると思います。 単純に倹約や細かい管理のみをよしとするのではなく、「満足できるように」「無駄なく」使いつつ、必要貯蓄額を貯められればそれでよしという、ある程度の寛容さを併せ持った考え方です。 おそらく日頃のFP業務でも本章に書かれている考え方に沿ってコンサルティングがされるのではないかと思いますが、その要点を一つの章で理解できるのは、極めてお得だと思います。
第3章は資産運用について。山崎氏がメイン執筆と思われます。 資産運用の目的についての考え方から、運用商品の選び方、投資額の決め方、資産の置き場所(アセットロケーション)、避けるべき注意事項など、基本的には「超簡単 お金の運用術」や「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」などにおいて述べられていることの要点が纏められているものと言ってよいでしょう。 貯蓄と並んで相応に重要な位置を占める資産運用について簡潔に端的にポイントを押さえつつ、「運用の利益をあてにして、貯蓄の必要性を軽視しない」「より大事なのは運用よりも貯蓄」という限界も説いている点からも、人生設計をテーマとする本の中に盛り込まれたのは有益だと思います。
本書では、第1章において「稼いで、貯めて、取り崩す」という表現をベースに、生涯スパンでの貯蓄の意義・必要性を誰にも理解しやすく説いています。 また、通底している考え方が、「決して無理を強いない」というものだと思います。方程式の使い方としてもパラメーターの設定を何段階か掛けて実践可能性とすり合わせ着地点を探っていくことが前提ですし、家計管理もひたすら厳格というわけではなく「心を豊かにする」という表現で相応の自由度を認めています。運用に関しても相場を読むような困難を強いるのではなくインデックスファンドの限られた選択肢を利用した誰でも容易に実践可能なものであり、むろん過大な利回りを追求するものでもありません。 従って、本書を一冊通読することで、ほぼ誰でも、机上の空論に陥ることなく必要十分なマネーリテラシーを実践レベルで身につけることが可能になると思います。 文句なしに教科書として推薦したい本です。
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良書
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[ 2017/06/09(金) 01:39 ]
[ 最終更新:2017/06/09(金) 01:39 ]
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