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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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そこそこ低コストの外国株サービスを切ってまでラップに集中するというエイト証券。投資家本位に逆行では?
エイト証券が、段階的に外国株取引を終了することを発表しています。

エイト終了01 エイト終了02

買い注文は7月31日、売り注文は9月29日までの受付となり、株式の預かり残高も9月29日までに出庫するよう求められています。

今後は、同社での証券取引は、東証上場ETFを利用するラップ口座サービス「クロエ」と、米国上場ETFを利用するラップ口座サービス「8Now!」のみとなります。




エイト証券は、特に米国株・米国ETFにおいては取扱銘柄も他のネット証券で扱いのない独自のものが少なくありませんでした。
また、売買手数料も1回当たり8.88ドル+消費税と、十分に競争力はありえました。少なくとも楽天証券(最低25ドル+消費税)よりは勝っていました。
SBIと比較すると、約定金額によってはエイト証券有利でしたが為替手数料の違いもあるので微妙になってきます。


そこそこ投資家にとって有利で投資先を広げる事も可能でしたが、それが利用できなくなります。
他の証券会社への移管は可能ですが、こうなるとエイト証券側が独自のラインアップを揃えていたことが逆に災いする場合があります。受け入れ証券会社の方で扱いのない銘柄だと移管ができず、売却して損益を確定することを余儀なくされるためです。

今後残存するラップサービスは、資産残高に対し年率0.88%+消費税の管理手数料が、ETFの信託報酬と別に徴収されることになります。
これは、最近の新興ラップサービス(楽ラップ、ウェルスナビ、お金のデザインetc)と比較して、目立って不利といえる水準ではありません。
とは言いながら、株式の期待リターンが5%程度と言われる(人によっては3%などという場合もある)中で、0.88%+消費税もの追加コストを取られるのでは、あまりにもリターンの侵食が大きく、何のためにETF(あるいは低コストインデックスファンド)を利用しているのか分からなくなります。
いまや、固定配分型のバランスファンドでもiFree8資産バランスemaxis slimバランス(8資産均等型)が信託報酬0.2%台、リスクコントロール型でもemaxis最適化バランスシリーズインデックスブレンド(MyFunds-i)シリーズが信託報酬0.5%内外で購入できるという状況にあって、あえてそれより高額な管理手数料を負担してまでラップサービスを利用する合理性はありません。

しかも、楽ラップを提供している楽天証券は他に低コスト商品を含む一般商品の提供をしつつ、並行しての提供ですから、ユーザーが決定権を持った中で選択肢を増やしただけです(あまり合理的ともいえない選択肢を増やしただけですから誉められたものではありませんが、要は利用者が正しく判断し華麗にスルーすればいいだけです)。
ウェルスナビやお金のデザインは、初めからラップしか扱っていない運用会社ですから、これはこれで、そういうサービス提供の姿勢なのだと一貫していることは一貫しています。
それに比べ、エイト証券の場合は、わざわざ今まで展開していた低コストのサービスを終了するというのですから、事態の深刻さは異なります。
これは、(中身がETFだから分散ではあるかもしれないが)「低コスト投資の普及」を推進しようとする金融庁の方針にもまさに真っ向から逆行する態度であり、投資家本位の業務運営という観点を擲っているものと評せざるを得ません。

なお、エイト証券は、今回廃止されるサービスのひとつであるタイ株は、こちらのブログ記事によると2015年7月以降にサービスを開始していたようです。
つまり、参入してから2年程度で撤退ということで、利用していた(移管か売却を迫られる)人にとっては、長期投資も何もあったものではありません。
さらに、8now!についてもいつのまにか公式サイトトップページからリンクがなくなっており(ログインページへのリンクはあるが、サービス紹介は見当たらない)、サービスとして生きているのかどうかがよく分からない状況です。今後生き残らせる2つのサービスの片割れですから何としても資金を集めて安定化させる必要があるはずですし、クロエ登場前は8Now!こそが宣伝されていたはずなのですが…。
このようにサービスの推進姿勢にもあまり腰が据わっていないようにも見受けられ、このことも「投資家本位」に程遠いと思います。


数々の疑問符が付いてしまったエイト証券でした。
今後どのような展開が待ち受けているのか分かりませんが、投資家としては、有意義な商品提供を継続する体力と意思のある金融機関を見極めることだけは、どうしても疎かにはできないものです。
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[ 2017/07/08(土) 12:15 ]
[ 最終更新:2018/02/11(日) 17:37 ]

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