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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由。素人感覚からの理解を追体験できる良書 |
「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由を読みました。 出版記念イベントへの参加が先行しましたが、ようやく読了(というか、数日前に読み終えてはいましたが)です。 「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由 出版イベント
イベントで「半日くらいで読めるような本を目指していた」といわれていましたが、確かにそのくらいでも読めそうなボリューム感、そんな中で必要十分な内容を盛り込んだ充実振りです。
本書は、「お金について全く知らない」とイベントでも紹介されたライターである中村未来氏が、友人との会話で刺激を受けて保険に加入しようと思い立ち後田氏に相談する……という体裁の対話形式の構成です。
冒頭で、「友人がみな保険に入っているし不安でもあるので自分も保険に入らなければ」と前のめりになっている中村氏に対し、「保険はお金を失いやすい手段」「10000円入れると3000円の手数料が引かれるATM」「保険は確率でできている」「掛け捨てこそ保険だ」等といった後田節で保険の限界を端的に解説。 「目先で起こりやすそうな(=発生可能性が高い)不安」には保険料と給付との兼ね合い上魅力的にはなりえないことを説明するとともに、「保険料の元を取ろうとする、元の取りやすい保険を探そうとする本末転倒」についても鋭くメスを入れています。このような「元を取ろうとする」落とし穴にはよく陥りがちで、「保険に加入するのはリスクに備えるためなのか、保険料の回収をすること自体のためなのか」という問いかけをしてくれるのは忘れがちな原点に立ち返る意味で極めて重大です。
また、あえて保険ショップに相談に行かせ提案を聞かせることを通して保険を営業する側のやり方に触れさせる試みも面白いところで、一見もっともらしい勧誘の落とし穴を指摘することで問題点が理解しやすくしてくれています。
さらに、30年40年といった長期間の間には貨幣価値や(医療保険の補償範囲に関わる)医療実務の変遷などにより、「今決めた」保障が意味をなさなくなる可能性があるために、「安心を得るということそのものが幻想(元々無いものを求めている)」というシビアな実態を指摘しています。「30年前に始めた保険の満期金が20万円」(加入当初から貨幣価値が5分の1くらいになった)というエピソードを例に出されると強烈なインパクトを伴います。
なお、現実的な備え方として、「公的保障」「確定拠出年金」「働いて収入を増やす」などといった考え方のほか、「それでも加入するとしたら何の保険か」という話もあり、一概に保険を全否定しているわけでもありません。 保険商品を検討するに当たっても、具体的な商品名も出てはいますが、「シンプルさ(1商品=1機能)」「必要な期間だけ加入(生涯の保障は幻想)」「自動車保険の入り方を参考に(自分で用意できない保障だけを買う)」等といった判断枠組みが説かれていますから、重要なのはその枠組みのほうを理解しておくことになるでしょう。
全体を通して、本書は対談形式を取ることによって、全くの素人が保険の本質的な限界を理解し、何が何でも保険に加入という思い込みから解き放たれ、保険が有効な場面とそうでない場面を峻別して前者のみ保険で備えられるような識見を身につけるまでの流れを身近な感じで追体験できます(相談者役の中村氏が、一般人感覚でありがちな疑問や思い込みをほぼ全てぶつけてくれており、後田氏もそれに明確な解説を与えてくれている掛け合いの故です) 保険という商品の本質や向き合い方をゼロから理解するのに、これ以上の良書はない決定版ではないかと思います。
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良書
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[ 2017/09/22(金) 03:38 ]
[ 最終更新:2017/09/22(金) 03:38 ]
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