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海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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公的年金のセミナー(田村正之氏)を受講
既報の通り、9月22日にオフィスベネフィット主催により田村正之氏の公的年金セミナーが開催されました。

期待通り、現行公的年金制度の活用に当たり、見過ごしやすい点や余り知られていない点に関する知識がふんだんに盛り込まれているセミナーでした。
尺の制限もあり駆け足なところもありましたが、問題の存在や考え方を知る上ではまず申し分の無い有意義なものだったと思います。

主な内容を纏めます。



・老後資金は98歳まで考える時代に
・平均寿命(=0歳児の平均余命)まででは足りない。2017年では男性の50%が84歳、女性の90歳まで生きる。2050年にはそれが87歳、93歳。
・2050年時点では男性の4人に1人が93歳、女性の4人に1人が98歳まで生きる。

・公的年金の機能→「終身年金」「実質的な価値の保障」「障害・遺族年金」
未納者が増えても公的年金は潰れない。未納者には年金が出ないので、年金財政には無影響(税負担部分に貢献だけしてくれていることを考慮すればむしろプラス?)。日経新聞等がこの辺の誤解記事を書いたのが、誤解蔓延の要因。
少子高齢化でも潰れない。ともかく保険料があるだけ、完全持ち出しになる生活保護よりはまし。保険料と支給額のバランスが悪化する程度。

・財政検証の結果による、年金額の推移
・マクロ経済スライドによる抑制の終了などを機に、賃金上昇などの影響で将来的には物価を割り戻した後の実質価値ベースでも増えていく見通し。「額面は増えるけど単にインフレの影響、実質的には下がる」というのは誤解。
・但し、賃金上昇率の設定など、次回以降の財政検証などにおいて見直しはありうる

・保険料納付が無くても年金が貰えるケース
・全額免除・一部免除(受給資格期間にも年金額にも算入)、若年者猶予・学生納付特例(受給資格期間に算入)
子供が3歳未満の場合の時短勤務の特例(養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置)。時短勤務で給料が下がった場合、「保険料は下がった後の給与で算定したものを払えばよいが、年金受給額には下がる前の給与に応じた金額で反映される」という制度。

・老後資金の増やし方
・老後も働く、配偶者も働く
・会社員の場合、働き続けることで厚生年金の増加にも繋がる
・配偶者について、「106万円の壁」「130万円の壁」などというものが意識される。が、基本的には積極的に壁を超えていくことを推奨
・2018年に配偶者特別控除の上限が引き上げられるため、壁を超えることによる手取の減少は小さくなる
・壁を超えることで将来の厚生年金が増加することにより、将来的に手取減を埋め合わせられる。例えば、年収130万円で10年間働くと、129万円に留めた場合と比べて、87歳で収支がプラスに転じる(人口の半分とか4分の1が90歳以上まで生きることを考えると割は悪くない)。更に大きく壁を超えて年収150万円なら67歳で逆転する。
・保険やローンを減らす
・長期分散投資(DC、NISAなどの税制優遇)
・自営業者の場合、付加年金・個人型DC・小規模企業共済の利用

・配偶者の死亡による公的年金
・「夫が働いていて妻が専業主婦」の場合、夫が死ぬと妻は夫の厚生年金のみの4分の3が遺族年金として支給され、そのほかに自身の基礎年金を受給。
「夫の年金全体の4分の3」と勘違いしている場合があるので要注意。
・遺族年金は男女格差が大きい。中高齢寡婦加算の存在や、「子供がいない55歳未満の夫」が遺族年金をもらえないなど。
妻が稼ぎ手の場合、死亡保険なども選択肢

・不服申し立て制度の存在の理解
障害年金の不支給決定など、不服があった場合には「社会保険審査官」「社会保険審査会」と2段階の不服申立制度が用意されている。1段階目・2段階目でそれぞれ2割~4割程度が「認容」または「取り下げ」になっている(「取り下げ」とは、不服申立の結果を待たずに厚生労働省側が申立人の主張を認めて自主的に処分をやり直すというケースが多く、実質的に申立人の勝ち)。
・諦めずに不服申立の制度を知っておき活用すれば、意外と救済される場合が多い。

・年金スライド制度の見直し
・「賃金上昇率がマイナスかつ物価上昇率>賃金上昇率」の場合、既に受給している者の年金額も、賃金上昇率に合わせて引き下げることになった。
・このような経済状況の場合、保険料収入が賃金に連動して下がっているため、年金支給額をそれに合わせて引き下げることで収支のバランスを取る
・既に受給している者の立場から「年金カット法案」などと叩かれたが、このような収支適正化をすることによってマクロ経済スライドの期間が短縮し、将来年金を受給する世代の所得代替率は上昇する。その意味で、現役世代の利益になる制度。

・GPIFの配分変更
・2014年の配分変更後のポートフォリオで仮に1980年度から運用をしていた場合、概ねの期間で旧ポートフォリオより運用益が大きくなっている。
・2016年度は7兆9000億円の利益(ただし、マスコミ等はなぜか報じないが
・一方で、リーマンショック前の高値から底値では百数十兆円の損失となっていると試算される。たぶんマスコミや野党は物凄く騒ぐだろう
・実は、年金の給付について運用損益はイメージほど重要ではない。2016年度予算では、給付56.7兆円に対して運用収入からの支払は6.6兆円、11.7%に過ぎない(残りは保険料と税金が財源)
・しかも、この6.6兆円はほぼインカムゲイン(利息・配当)及び短期資金で賄っており、株や債券を売って支払いに充てているわけではない
・従って、仮に相場が下がったとしても、「年金支給のためにやむなく底値で売って泣く泣く損失確定して…」などという事態になるわけではない。
・従って、「下がったときに損失額で騒ぐ馬鹿」対策が最も重要。株安の底値で株を売ってしまうような最悪の事態を招きかねない。

・確定拠出年金の受け取り方で税金の差がつく
・退職金2000万円、DC600万円(加入20年)の場合、税額は「DCも60歳で一時金受給」>「DCは65歳で一時金受給」>「DCは60~64歳で70万円ずつ受給、残額を65歳で一時金受給」の順となる。
・資金の必要も無いのに退職金と同じ年に一時金で貰うと損をする可能性が高い。
・公的年金の控除枠の活用も考慮


ありがちな誤解(未納や少子高齢化で潰れる、物価考慮後で増えるのか減るのか、「壁」など)を正し、あまり知られていない制度(不服申立制度、時短勤務特例など)を解説するなど、年金制度につきかなりの知見を得られるセミナーだったことは間違いありません。
支給額の実質価値とはどういうもので、それが増えていくのか減っていくのか、というのは非常にややこしい話ですし物価・賃金スライドの概要や趣旨についても正確に理解するのはなかなか難しいところはあったかもしれませんが、相当程度分かりやすく語られ、年金制度の将来の見通しをより正確に理解することに繋がったと思います。

限られた時間ながら、このように公的年金制度を理解することができるセミナーが開かれたことに大いに感謝したいと思います。
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オフィスベネフィット(サムライズ) | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2017/09/25(月) 03:11 ]
[ 最終更新:2017/09/25(月) 03:11 ]

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