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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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つみたてNISA制度開始以後のロールオーバー可否について整理
つみたてNISA制度が開始した後、「つみたてNISAでの投資を始めてしまうと、現行NISAで投資している商品のロールオーバーができなくなるのではないか?」という懸念が持ち上がっているようです。
 つみたてNISAのメリットと注意点って?
 「つみたてNISA」を選ぶと、現行NISAで投資していた分のロールオーバーができなくなる!?

なかなかややこしい問題ではありますが、結論から言うと、その懸念は、半分当たっていて半分違っている、というところではないかと思います。
ロールオーバーが全くできないかというと、そういうわけではないと認識しています。
ただし、ロールオーバーを選択すると、その年に限り、つみたてNISAでの投資ができなくなるというに過ぎません。(もとより、積立を中断するとなれば、それはそれで一大事ではあります)

以下、検討します。



租税特別措置法の規定ぶり


NISA制度が定められているのは、租税特別措置法という法律です。
つみたてNISAの規定が登場するのは2017年3月に成立した改正法でして、財務省が新旧対照表の形で資料を公開しています。(上下二段になっているうち、上段が改正後の法律となります)

このPDFファイルの11ページ目以降にあたる、法37条の14・第5項2号~5号が鍵となります。
順次読んでいきましょう。

現行NISAの規定


現行NISAは第2号「非課税上場株式等管理契約」及び第3号「非課税管理勘定」として規定されています。

第2号では、現行NISA口座の機能について説明されています。
すなわち、
・「上場株式等」を受け入れられる。
・新規買付分のほか、他年度の「非課税管理勘定(=現行NISA)」からの移管も受入可能。(「ロ」の規定が5年の期間を満了してから移管するロールオーバー。「イ(2)」の規定が満期前に任意で移管するもの。)
・受入可能な限度額は、年度ごとに買付額または移管時の時価で合計120万円まで。
・非課税管理勘定で管理されるのは、勘定を設置した年の1月1日から5年が限度。

第3号では、非課税管理勘定(=現行NISA)の設置条件について説明されています。
それによると、非課税管理勘定は、各年の1月1日に設置されることになります。年ごとに新たに1つの勘定が作られるということです。(「ロ」の規定)
また、累積投資勘定(=つみたてNISA)が設定される年は非課税管理勘定の設定が認められません。(「イ」の規定)

つみたてNISAの規定


つみたてNISAは第4号「非課税累積投資契約」及び第5号「累積投資勘定」として規定されています。

第4号では、つみたてNISA口座の機能について説明されています。
すなわち、
・「政令で定める要件を満たす上場株式等」を受け入れられる。
・累積投資契約による新規買付分のみが受け入れられる。
・受入可能な限度額は、年度ごとに買付額で合計40万円まで。
・累積投資勘定で管理されるのは、勘定を設置した年の1月1日から20年が限度。
他の年の勘定からの移管受入ができるという規定はない。

第5号では、累積投資勘定(=つみたてNISA)の設置条件について説明されています。
それによると、累積投資勘定は、各年の1月1日に設置されることになります。年ごとに新たに1つの勘定が作られるということです。(「ロ」の規定)
また、非課税管理勘定(=現行NISA)が設定される年は累積投資勘定の設定が認められません

法の規定を踏まえて


以上の規定を踏まえて、ロールオーバー可否問題を考えてみます。

まず押さえておくべきは、非課税管理勘定(現行NISA)と累積投資勘定(つみたてNISA)は、いずれも1月1日ごとに設置の機会が与えられること。
そして、各年ごとには互いに排他的である(一方を開設した年には他方を開設できない)ものの、その選択は年ごとに完全に独立しており、ある年の1月1日で累積投資勘定(つみたてNISA)を選択したからと言って翌年以降の1月1日にも累積投資勘定を選択し続けなければならないなどということは全くない、ということです。

従って、つみたてNISAでの投資を1年間諦めさえすれば、現行NISAの設定を選択することによって過去の現行NISAでの投資分をロールオーバーすることは許されるという結論になります。
一方で、累積投資勘定(つみたてNISA)には非課税管理勘定(現行NISA)の残高を移管する余地はありません。そのような移管が可能だという規定がないためです。
また、累積投資勘定(つみたてNISA)の残高を非課税管理勘定(現行NISA)にロールオーバーすることもできません。非課税管理勘定(現行NISA)が受け入れられる移管は、あくまで他の年の非課税管理勘定(現行NISA)からのものであって、他の年の累積投資勘定からの移管が許されるという規定はありません。
同様に、累積投資勘定(つみたてNISA)に、別の年の累積投資勘定(つみたてNISA)からの移管を受け入れる余地もありません。そのような移管を許す規定はありません。

年を追って考えてみると


現行NISAからのロールオーバーについて、具体的に考えます。
2018年に累積投資勘定(つみたてNISA)を設定したとします。この場合、2018年1月1日から12月31日までの間、「政令の要件を満たす上場株式等」を累積投資により40万円まで購入することができ、その分は2037年12月31日まで非課税で管理することができます。

2019年になりました。2018年12月31日に、2014年1月1日に設定した非課税管理勘定(現行NISA)が5年の満期を迎えています。この商品を非課税で保有継続したいという意向があれば、2019年1月1日に非課税管理勘定(現行NISA)を設定することを選択すれば、移管により受け入れることができます(この時、時価が120万円未満であれば、さらに「上場株式等(政令要件は無関係)」を買い付けることも可能)。その場合、2023年12月31日まで非課税管理勘定で管理できます。一方、累積投資勘定(つみたてNISA)の設定はできないことになります。

2020年・2021年・2022年にも、2015年1月1日・2016年1月1日・2017年1月1日に設定した非課税管理勘定(現行NISA)が順次満期になっており、非課税管理勘定を設定して継続保有することも選択できます。また、累積投資勘定(つみたてNISA)を設定することを選択することもできます(この場合、現行NISAの残高は売却もしくは課税口座行き。つみたてNISAで買った商品は、2039年12月31日・2040年12月31日・2041年12月31日まで累積投資勘定で管理)

2018年に累積投資勘定(つみたてNISA)を選択していたとしたら、2022年12月31日に満期を迎えるものはありませんから、2023年1月1日には非課税管理勘定(2027年12月31日まで管理)・累積投資勘定(2042年12月31日まで管理)どちらでも完全にフリーに選択できるでしょう。

2019年1月1日に現行NISAを選択していたとしたら、2023年12月31日で再び満期を迎えており、2024年1月1日にはまた非課税管理口座(現行NISA)を選択してロールオーバーするか、累積投資勘定(つみたてNISA)を選択して現行NISA残高は売却・課税口座行きとするかを検討することになります。(ただし、そのころ現行NISAがまだ選べるのかどうかは知りません)

一挙に飛んで2037年12月31日になりました。2018年1月1日に設定した累積投資勘定(つみたてNISA)は満期を迎えています。NISA制度がまだ続くようであれば、2038年1月1日に新たな勘定を設置することになります。しかし、2018年に購入した残高は、2038年に設置するのが累積投資勘定(つみたてNISA)であれ非課税管理勘定(現行NISA)であれ、そこに移管(ロールオーバー)する余地はなく売却もしくは課税口座行きとなります。

おわりに


以上が、当ブログにて考える両NISAの選択及びロールオーバーの可否の概要です。イメージできましたでしょうか。
要するに、各年ごとに、「5年満期・120万円・政令要件不要・ロールオーバー差出も受入も可能」の枠と「20年満期・40万円・政令要件必要・ロールオーバー差出も受入も不能」の枠とが自由に選べます。極端な話1年おきに行ったり来たりということも可能です。
現行NISAからのロールオーバーを選んだ年はつみたてNISAを犠牲にする必要があるなど、半端に継続性が断たれる点は桎梏といえば桎梏ですが、選択肢として排除されているわけではありません。
非常に混乱するややこしい制度だとは思いますが、過去分の投資実績や将来の資金投入計画などを鑑みて、色々作戦を立てる余地はあるということは認識しておきましょう。
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[ 2017/10/17(火) 02:48 ]
[ 最終更新:2017/10/17(火) 02:48 ]

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