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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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サムライズ「人生100年時代の個人の資産形成と出口戦略」 |
オフィスベネフィット(サムライズプロジェクト)の勉強会人生100年時代の個人の資産形成と出口戦略に参加しました。
今回は、「お金の出口戦略」「フィデューシャリーデューティー」の2つが主要テーマです。
既にレポートの記事も上がっています。 街角経済30 岩城みずほさんのサムライズ勉強会第30回の記念会に参加してきた --「人生100年時代の個人の資産形成と出口戦略」 (Fair Value Investment 公正価値投資)
以下、議事録をまとめます。 なお、発言者ごとに色分けしています。(岡本和久氏、山崎元氏、今井利友氏、岩城みずほ氏
人生100年時代
人生は主に3つの期間に分けられる。 最初の30年は「学びの時代」。人的資産の形成をする期間。 次の30年は「働きの時代」。人的資産を活用して金融資産形成をする期間。 最後の30年は「遊びの時代」。自分の生き様を通して次世代の人的資産形成に生かさせる。
定年とリタイアを分けるべきではないか。 「ポスト定年、プレリタイア」という時代が重要性を増す。 定年前、ポスト定年プレリタイア、リタイア後、という時期ごとにプライオリティが変化していく。
観音経は「遊びの経」と言われている。ここでいう遊びとは「どのように社会貢献するかを考える」という意味で、それが大事。
人生のピークは死ぬ時だと思っている。 幸福を積み上げていくイメージ。
老後設計の基本公式 セミナーで資産形成の話をしようとして会場を見ると、現役世代の人がいなかったりする。 また、書籍などでも「取り崩し」について話をする人は殆どいなかった。 そこで作ったのが老後設計の基本公式。 現在の資産から、年金支給開始前までの「年金相当額」と最後に残すべき資産を引き、就労収入を加算した金額を、老後の年数で割る。これが毎年取り崩せる額。
毎年4%ずつの取り崩しをすれば30年間資産が尽きることはなかった…という論考が出たことがあったが、あまり参考にはならない。 この論考では、過去40年の各月に取り崩しスタートした結果を述べているが、期間として重なりが多く、必ずしも十分な検証とは言えない。
本公式は、運用損益を計算に入れていない。 資産が増えたり減ったりしたら、その段階で資産残高を調整して再計算すればよい。
税制優遇制度について DCとNISAとは、税制優遇制度として並べて語られることが多いが、実は本来的に異なる制度。
DCは年金制度であって、「拠出時に所得控除だが、運用中と給付時に課税」という制度。 ただし、運用中の課税である特別法人税は停止中なので事実上運用中非課税。 また、給付時には退職給付控除・公的年金等控除の対象になり、事実上非課税になる部分が大きい。 これは実は税制としては異例の大盤振る舞いで、当局での議論の中でも「モデル年金額に比べると基礎控除と扶養控除と公的年金控除を合算すると全く非課税になってしまう。公的年金控除は縮小すべきではないか」などという議論もあったりする。そのため、今後は受給時の課税が大きくなることも考えられる。
一方、NISAは「拠出時には控除等はなく。運用中・取崩時には非課税」という制度。 税金を先に払って後で非課税というのがNISA、最初に控除されて後で課税されるのがDC。
NISAの恒久化はありうる。少なくとも自分には見える。 ただ、現にNISAを悪用した営業があったりする。NISAで回転売買をさせたり、いつのまにか毎月分配型がNISAの販売上位に並んだりしている販売会社もあるようである。 こういった弊害を放置したままNISAを恒久化してしまうと、弊害も恒久化されてしまうため、まずはこれらをどうにかしなければならないだろう。
投資教育について 重要なのは、教育をしようとする有識者の方ではなく、教育をされる無識者の意識ではないか。
FPに向けたセミナーをした時、誰も投資経験がなかったということがあった。単純に、「怖い」から投資をしていないという。
有識者側は、「このままでは駄目だよ、老後資金が足りなくなるよ」ということを明言し(できれば首相などが言うのが一番)、必要性を納得させること。
アメリカで使われている金融教育のツールで、豚の貯金箱がある。 中が4つの部屋に分かれていて、それぞれ「貯める」「使う」「譲る(寄付する)」「増やす」となっている。 これにより、日々のお金を何に回すのか、意識づけができるようになっている。 退職の話などはそういう意識づけができた後でもよいのではないか。
例えば、給料の1割をグローバル株式で支給する…などというのはどうだろうか。世界経済への意識。
金融庁では3つの柱で取り組んでいる。つみたてNISA、フィデューシャリーデューティー、そして実践的な投資教育。
投資教育といっても小難しい理屈ではなく、「実践的な」。 金融庁でもつみたてNISAに向けてガイドブックを作成したし、金融機関もこれをベースに作っている。こういうのを見ながら手軽に学んでほしい。 そして、重要なのは「やるか、やらないか」!
フィデューシャリーデューティー FPとしてのフィデューシャリーデューティー宣言をした。 そうすると、さすがに注目されたのか、FP協会の機関誌でフィデューシャリーデューティーの特集をするから書いてくれと来た。 そこで、「FPなのに、自分が利益が得られることを言わずに商品を売っている人がいる。その中には、海外の保険商品などのような、法的に日本で売れるものなのか疑問なものもあるありさまだという」などと書いた。 そうしたら、残念なことにその個所は削除されたが……。 要は、FPは商品を売るのであれば、「何を売っているのか」「それによって自分はどのような利益を受けるのか」を事前に明確に示しておくべきではないか。
「金融商品を人から買うと不幸になる」。これに注意。 やはり人を通すと利益相反による、「手数料の高い商品を売る」誘惑はある。
商品を売らないFPに相談料を払っても相談すること。 岩城さんがいくら取ってるか知らないがw、そういうFPに相談して向こう数十年分の保険料、たぶん累計数十万円とかを削減する。そう考えると相談料は安いもの。 また、商品を売らない「きれいなFP」を育てることが重要。その意味でも相談料が払われる流れを。
金融庁の金融レポートでも販売の姿勢についてはかなり厳しく書かれている。 金融庁でも金融機関のフィデューシャリーデューティーについてはモニタリングをしている。 ただ、金融機関も馬鹿ではないから、それなりの対策は取ってくるかもしれない。例えば、自分では変なものを積極的に売れないから、FPのような周辺のものに勧誘をさせるなど。 一般の目も重要。
会社ばかりでなく、勤務する者一人一人がフィデューシャリーデューティーを持つことが重要。 CFA協会では、「上司から特定の銘柄を推奨するよう命ぜられたが、分析したところとても推奨に値しない、それでも推奨するよう強いて命じられたら? ――直ちに退職せよ」と会員に言っている。プロとしての職責を重視している。 更に続きがあって、「そう強いられたことを協会に知らせろ。業界内に回状を出す」となっている。回状を出されたら企業としてはたまったものではない。このようにプロを守ることもしている。 このようなプロ意識を一人一人が持つべき。
サムライズ勉強会第30回を記念するに相応しい、内容の充実及び会場の盛り上がりでした。 特に、フィデューシャリーデューティーについては意外とこういう場で話を聞くことはなかったので、議論が交わされるのは貴重でした。 FP協会ともあろうものが手数料稼ぎを非難する記事を封殺するとは呆れてものが言えず(CFA協会との差がなんとも)、また金融庁の取り組みに反することばかり(NISAで変なものを売ったり、周辺業者経由で営業したり…)というのも情けない話ですが……。 私個人としては、フィデューシャリーデューティーについては「投資家側こそが自発的な知識習得や商品取捨選択をすべきなのであって、本来的に利害対立関係にある金融機関の善意にそもそも期待するのは筋が違う」という、あまり重きを置かない立場ですが、もとより金融機関やFPといった業者側が行動規範として持つこと自体は極めて重要です。 そういった意味で、今回のような各所の実態が知らされる機会はかなり有意義なものと思います。
今後とも、意義のある勉強会を期待したいと思います。
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オフィスベネフィット(サムライズ)
| トラックバック:1 | コメント:0
[ 2017/10/29(日) 01:05 ]
[ 最終更新:2017/10/29(日) 01:05 ]
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