楽天バンガードシリーズから、VWOに投資するファンドが登場します。 楽天・新興国株式インデックス・ファンド
VWOに投資ですから当然、ベンチマークはFTSEエマージングオールキャップ(含む中国A株)。 販売会社楽天証券&マネックス証券(いずれも11月17日取扱開始)、SBI証券(11月28日)。 信託報酬は0.1296+0.14=0.2696%です。
楽天バンガードシリーズがVTとVTIで登場して以来、「遠からず出るのではないか」と予測あるいは期待されてきた楽天VWOの登場です。 新興国株式クラスで0.2%台の信託報酬に突入するのは初です。数値そのものはまず予想通りと言えますが、画期的と称していい水準ではあるでしょう。 MSCIエマージングをベンチマークとする<購入・換金手数料なし> ニッセイ新興国株式インデックスファンドが0.36612%ですから、0.1ポイント弱の差を付けています。この水準ではすぐに下げるのは難しい程度の差でしょうから、暫くは最安値に留まる気はします。
とはいえ、emaxis slimシリーズは、MSCIとFTSEの違いはあってもエマージング株カテゴリである以上、追いつかなければなりません。 ベンチマークが違うからといって、それだけでは信託報酬追随対象から外れるわけではなさそうなのです。
とはいえ、FTSEがベンチマークなのは泣き所には違いありません。先進国のインデックスファンドにはFTSE指数連動のものはなさそうですから、先進国との組み合わせがしづらいのです。 僅かにexe-iがFTSEを参考指数としていますが, 信託報酬がやや割高である上、exe-iは現時点でつみたてNISA非対応ということもあり、大変使い所が難しくなります。
一つだけ確かなのは、同じFTSEをベンチマークとするexe-iの存在価値がなくなる事かもしれません。
また、FTSEとMSCIの食い違いに目を瞑って、先進国株式インデックスファンドとの組み合わせを考えると、<購入・換金手数料なし>外国株式と本ファンドとを9:1とした場合、野村つみたて外国株の方が安くなります。
本ファンドが真価を発揮するのは、もしかすると、「楽天VEA」の登場の時かもしれません。 とはいえ、本ファンドの登場により新興国株式への投資のコストが画期的な低水準になったことは確かです。 楽天バンガードには、新たな水準を切り開き、emaxisの信託報酬引下げを促すことになる功績は低く見られるべきものではないでしょう。
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