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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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信用金庫向けのつみたてNISAインデックスファンドが登場したが…
しんきんアセットマネジメントは、11月29日付で、同社の設定するインデックスファンドがつみたてNISA用として金融庁に認められたと発表しました。
弊社における「つみたてNISA」対象商品のご案内について

詳細を確認します。
名称ベンチマーク信託報酬現在(または予定判明済み)の最安ファンド
しんきんノーロード日経225日経225純資産500億円以下部分:0.4212%
純資産500億超1000億円以下部分:0.3564%
純資産1000億円超部分:0.2916%
ニッセイ<購入・換金手数料なし>(0.18252%)


純資産は現段階で5億円程度ありますが、販売会社はまだなく、現段階では当初自己設定の資金だけが運用されていると思われます。
同社の設定するファンドとしては、つみたてNISA対応は初となります。
また、信託報酬は先行して設定されているしんきんインデックスファンド225(0.864%)、しんきん日経平均オープン(0.486%)を下回り同社の日経225インデックスファンドとしては最安となっています。

このように満を持して登場したつみたてNISA向けファンドではありますが、、正直言って購入する理由が見当たりません。



しんきんアセットの発表文では、
・投資信託の運用管理費用(信託報酬)は、信託財産から日々支弁されることから、当ファンドのリターンにおいてマイナス要因の一つとなります。当ファンドの信託報酬率は、つみたてNISAの指定インデックス投資信託の要件である「年率0.5%(税抜)以下」を十分に下回る水準となっております。さらに、純資産総額に応じて報酬率が逓減する費用体系となっておりますので、長期的な資産形成に適した商品であると考えます。
と言っています。
確かに、税込み0.4212%(税抜き0.39%)とは、つみたてNISA向けの最低条件はクリアしています。
それゆえ、申請されれば金融庁としては認可せざるを得ないわけではありますが、それにしても、業界全体でコスト低減が進み、今や0.2%割れの域まで来ている日本株インデックスファンドで、わざわざ新規設定でこの水準というのは、いささか登場する時代を誤っているのではないかという気がします。

純資産総額に応じた信託報酬の逓減があるのは確かです。逓減幅も、絶対値で見れば同種の試みの先駆者であるemaxisシリーズの「受益者還元型信託報酬」よりも格段に大きくなっています。
ただ、最大幅まで引き下げられても、最安水準とはいまだ大きな隔絶があると言わざるを得ない水準です。

そればかりか、そもそもこの逓減が発動することはあるのでしょうか。
しんきんアセットの運用する全ファンドの中で、12月1日現在で純資産最大はしんきんJリートオープン(毎月決算型)で2328億円ありますが、その次は大きく差が開いてしんきん3資産ファンド(毎月決算型)の503億円、3番目かつ国内株式最大はしんきんインデックスファンド225の383億円でしかありません。
このような規模感だけから見ても、純資産500億円に到達することがあるのか甚だ疑問です。
さらに、つみたてNISAでは一人あたり年間40万円しか購入できないわけですから資金流入の速度は遅く、また課税口座で積極的に販売されるかどうかも疑わしいところです(販売会社としては、しんきんインデックスファンド225を売れば販売会社の信託報酬取り分が厚く、しんきん日経平均オープンを売れば販売手数料が取れます)。
しんきんアセットの商品は他のファンドを見ても信用金庫以外の販売会社もないようですから、窓口の拡大による販売増は限界がある一方で、信用金庫でも気の利いたところでは既にもっと低コストな商品をラインアップしており、そのような場所ではいまさら本ファンドが選好されるはずはありませんから、ますますもって売れる余地が狭くなるばかりです。
「信金 つみたてNISA」と入力してちょっと検索しただけでも、日経225連動ではおかやま信用金庫では「つみたて日本株式(日経平均)」(信託報酬0.1944%)、静清信用金庫では「たわらノーロード日経225」(信託報酬0.1836%)、米子信用金庫では「iFree日経225インデックス」(信託報酬0.1836%)など、格段に低コストなファンドが売られる例が多数見つかります。


このように、コスト水準も高く、純資産の拡大も見込み難いという状況で、これを購入するという決断を下すのは困難を極めます。

全国の信用金庫向けに、グループ会社としてつみたてNISA用ファンドを用意しようというしんきんアセットの気持ちも分からないではありませんし、信用金庫では対面販売がそれなりのウエイトを占めるであろうことを考えると最低コストを追求するわけにもいかないのかもしれませんが、それにしても、同じく対面金融機関を視野に入れて新規設定された三菱UFJ国際投信の「つみたてシリーズ」では、業界最安値を標榜するものではないとしつつもそれに近い水準を実現しています(モーニングスター)。
それに比べると、今回のしんきんアセットのファンドは、全てにおいてあまりにも中途半端、あまりにもちぐはぐな印象です。
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しんきんノーロード | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2017/12/02(土) 18:42 ]
[ 最終更新:2017/12/02(土) 18:42 ]

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