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海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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立会外取引を利用した売買手数料無料のサービスが登場。機関投資家の使っていたサービスがまた一つ個人に開放されつつあるか&意外なところに波及的好影響もある…か?
株式会社スマートプラスというところが、国内上場株式の売買サービス「STREAM」をスタートさせると報じられています。

サービスの詳細についてはわかま屋さんが報じています。
株式の売買手数料無料が常識になる日も近い:スマートプラスの株取引アプリSTREAM (ストリーム)が登場 (一方通行投資で気楽に資産形成。)

本サービスの特徴の要点としては、
(1)東証立会外取引を(有利な場合に)利用する
(2)立会外を利用した場合にのみ売買手数料が発生する

ということになります。


立会外取引については、日本取引所のサイトに詳細が説明されています。
主に大口の取引や複数銘柄のバスケット取引、自己株式などの売買を、通常の市場に影響を及ぼすことなく実行するための取引です。主に機関投資家の利用が多いと思います。
本サービスでは、通常の市場と立会外取引との条件を比較して有利な方に発注するということになっており、SBI証券のSOR注文と似たような仕組みになっています(SBIのSOR注文は、取引所とPTSでの比較)。

この判定において立会外が有利となった場合に限り、その有利になった差額の半分が手数料として発生することになります。
今まで、国内株式の発注手数料が無料になるサービスとしては、SBI証券のアクティブプラン(1日の約定代金10万円以下)、松井証券(1日の約定代金10万円以下)、カブドットコム証券のフリーETF(特定銘柄)などがありましたが、これらよりも確実に有利になることになります(銘柄にも金額にも制約がなく、代金+手数料の合計額で同等【通常市場】またはそれより安く【立会外】なる)。
この条件だと、仮に、蓋を開けてみたら通常市場の方が有利な取引ばかりだった…なんてことになったら、スマートプラス社の利益が皆無になってしまうわけですが、いくらなんでもそんなことにはならない程度のことは事前に検証しているでしょうから、それなりの頻度で立会外の方に発注されることになる(そして有利幅もそれなりに大きい)ことになるのではないかと期待してよいのでしょう。
利用者として有利に取引ができる可能性が高まるのであれば有難い限りです。

立会外取引は、個人投資家がアクセスできるサービスとしてはSBI証券の立会外トレードが最近始まったところですが、あれは個別に指定された銘柄及びスケジュールに限った取扱でした。
本サービスのように、銘柄も日次も制約なく利用できる(可能性がある)のは恐らく初でしょう。

インデックス運用などの投資セオリーの実践は、機関投資家にとってはずいぶん昔から超低コストで可能でした。
一般の投資家までが可能になったのは、かなり最近になってインデックス投信・ETFの登場、及びここ数年の超低コスト化によって漸くといったところでした。
今回のスマートプラスのサービスによる立会外取引へのアクセス機会の提供は、それに続いてまた一つ、機関投資家の利用していたサービスが個人投資家に開放され、両者の条件の差がなくなっていく事の表れになるのかもしれません。



東証ETFへの影響がもしかしてある…のか?


ところで、この立会外取引へのアクセスができるようになることで、もしかして好影響があるのかもしれないのが、東証ETFのまともな値段での取引です。

ご案内の通り、東証上場のETFは、通常の取引では、一部を除いて極めて板が薄く、出来高も小さく、基準価額とかあんり懸け離れた値での売買を余儀なくされる場面も少なくないといわれています。
しかし、そのような流動性の悪さはあくまでも取引所での立会内取引での話であって、立会外(さらには市場外)を含めれば意外に流動性はあるとも指摘されています。
例えば上場TOPIX(1308)を100億円分買いたいという投資家がいたとします。最近のETFの取引所内の1日平均出来高が4億円弱ですから、25日くらいまたはそれ以上の日時をかけないと購入できないように思われるかもしれません。しかしながら指定参加者はこの上場TOPIX(1308)を自己勘定で在庫として保有している場合があります。それを立会い外売買、取引所外売買で対応することもあります。
ETFコラム No.19 純資産価格(NAV)での取引、流動性、取引する市場、会計処理(日興アセットマネジメント)

また、実際にも、One ETF 日経225というあまり出来高の大きくないETFがありますが、日本取引所の報告によれば、2月16日に立会外で100億円もの約定があったとされています(この銘柄の立会内での出来高は、大抵の日では数百万円~数千万円程度がせいぜいですから、まさに段違いの規模といえます)。
立会外取引大口

このように板の薄い銘柄でも立会外では意外に大きな需要と供給がある場合があるということ、そして立会外の主要参加者は売り手も買い手も機関投資家のはずですから当然それなりにまともな価格での取引がされている(そうでなければ商売にならない)はずであること、などを考えると、「もしかして、板が薄すぎるETFでも立会外取引経由でまともな売買ができるようになる?」という期待が少し持てる…と思いたくなります。
立会内で基準価額との乖離が大きすぎるというのが、東証ETFをあまり積極的に資産形成・運用に使いにくい要因ですから、立会外で機関投資家がまともな価格で取引してくれるのなら、かなり問題が解決してしまいそうです。

もとより、立会外取引の実情というのをよく知りえる立場にありませんから、本当にそんな期待をしていいものなのかどうか(まるで的はずれな認識&期待かも知れない)もよく分かりませんが(立会外である程度恒常的に取引相手がいればいいですが、特にそういう事がなくて時々の大口取引(設定・解約とか、機関投資家のリバランスとか)をうまく当て込んで乗っからなければならないというのであれば、意図して活用するのは現実的に容易でないでしょう)、可能性レベルとして仄かな僅かな期待くらいは(あまり本気にならずに)してみたいと思います。
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[ 2018/03/05(月) 09:02 ]
[ 最終更新:2018/03/05(月) 09:02 ]

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