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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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糖尿病向け保険が不採算のあまり不正会計。引受緩和型保険の不合理さが如実に表れた事例 |
糖尿病患者でも加入可能な点をアピールポイントにした医療保険・死亡保険を主力としている少額短期保険会社のエクセルエイドが、保険金支払いに関連して不正な会計処理をしていたことが発覚したそうです。
糖尿病の「ミニ保険」で粉飾 補てん強要 社員が証言
記事によると、会社が赤字だったために社員に保険金の支払いを肩代わりさせるという手段で費用計上を免れていたようです。 会社にカネが無ければ社員に押し付ければよい、とは、決算対策としてもコペルニクス的転回とも評すべき大胆不敵な策ですが、粉飾云々以前に明白なブラック企業の所業と言わざるを得ないでしょう(^^;
この会社は(少なくともウェブ上には)大したディスクロージャー資料が見当たらず、僅かに決算公告がある程度ですが、それを見ただけでも、来る年度も来る年度も見事に経常赤字続きのありさまです。
この会社の商品は糖尿病患者にも開かれた保険ですから、当然、保険金支給の可能性は普通の保険より格段に高くなります。 従って、支払い実績も嵩むでしょうし、将来の支給に備えての引当金繰入も多くなる結果、原価が膨らみ粗利は圧迫されます。 勿論他に固定費も払わなければならないわけで、それを賄うだけの保険料水準を設定しないと赤字になってしまいますから(そして現実に何年も続けて赤字になってしまっているわけですから)、いったい商品設計の時に保険数理人はなにをやっていたのかという話にもなってきます。
とはいえ、エクセルエイドとて当然保険料はそれなりには高く設定されています。 1年更新型の医療保険である糖尿病保険を見てみますと、保険給付は「5000円/日(最大60日/入院)の入院給付金」「50000円or25000円の手術給付金」といったところですが、似たような保険給付かつ1年更新型であるドコモの医療保険ベーシックプラン(引受は東京海上日動火災)と比べてみると、同じ年齢において概ね2倍以上の保険料設定になっているようです。 逆に言うと、2倍の保険料でも採算ラインを大きく割っていたようで、更に何割か何倍か高い設定にしないといけなかったようです。とはいえ、青天井で高くすると今度は加入者が減ってしまいますから、なかなか難しいところではあるでしょう。
ユーザーにとっても、これは「引受基準緩和型の保険」がいかに加入しにくい・加入の意義が薄い保険であるかが示された事例とも言えます。 なにしろ、並の保険の2倍もの保険料を課せられてもなお、会社が不正会計に手を染めるくらいに不採算なありさま、つまりまともに採算を取ろうと思ったらもっとずっと高い保険料になりかねません。もしくは、支給基準を厳しくするかです。 それだけの保険料を負担して(もしくは支給に制約を受けて)、受給できる金額は高々5000円/日、貰える限度も知れている、となると加入するコストになかなか見合いにくいケースが多いのではないかという判断に傾きそうです。
加入対象をあまりに広げた(保険事故が起こりやすい・支給が多くなりやすい方向に)保険というものがいかに使いにくいか、保険という仕組の限界を突き付けているような事案です。
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保険
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[ 2018/04/20(金) 00:15 ]
[ 最終更新:2018/04/20(金) 00:15 ]
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