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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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恐らく日本初のAI投信、無念の結末 |
T&Dアセットマネジメントの運用する日本株ロボット運用投信(愛称:カブロボファンド)が、3月13日限りで運用終了・償還することを提案しています。 信託終了(繰上償還)の予定に関する書面決議のお知らせ
2月28日まで受益者の投票を募集し、3月1日の書面決議をもって償還の可否を決することになります。
本ファンドは、公募によるコンテストで優秀とされた自動売買プログラム(カブロボ)の中から選抜されたもの数体による投資判断に基づいて運用を行う国内株式ファンドです。 近年、「AI運用」を謳う投資信託や、ロボアドバイザーによるラップ運用サービスなどが増えていますが、本ファンドはその走りといえます。2009年7月の運用開始ですから、かなり時代を先取りしたと言えます。
さて、その運用成績はどうだったでしょうか……早期償還に追い込まれるくらいですから、なんとなく察しが付く気もしなくはないですが…………
 ↑カブロボファンドの設定日を10000として、SMT TOPIXインデックスと比較。
一目瞭然なように、2012年後半、アベノミクス相場以降はインデックスファンドにかなり差を付けられている状況です。これでは人気も資金も集まり難くなっても無理はありません。 本ファンドは株式にフルインベストメントするとは限らず、かなりフレキシブルに組み入れ比率が上下します。T&Dのサイトでは本記事執筆時で第6期決算(2015年6月期)以降の運用報告書が閲覧可能となっていますが、その中に記載されている各月末ベースの資産組み入れ比率を見ても、株式比率が7割を超えている月はありませんし、第6期などは2014年11月の49.9%が最大という有様です(但し、月中にこれより大きな組入れになっている可能性はあります)。 このように株式の比率が低く、債券・現金比率が高い分上げ相場について行きにくかったという面は明らかにあるでしょう。 一方、そうした資産比率が、下落幅を抑えるのに奏功していた面も窺えないではありません。2011年~2012年の国内株式低迷期にインデックスファンドより上にいたり、2015年後半・2018年後半などのインデックスファンド下落時にカブロボがそんなに落ちていないところなどはその効果でしょう。 そのような下落幅の抑制などを見れば、必ずしも不利なばかりのファンドでもなかったと評価することも不可能ではありません。
もっとも、そういう成果が出たのもも単なる結果論と言えば言えます。 各ロボットの基本戦略はイベントドリブンだったりリターンリバーサルだったりモメンタムだったりするわけですが、そのどれが発動するわけでもなく債券や現金を積み上げて結果的に低リスク運用となった…これは果たしてロボットが優れていたことによる成果だと言っていいのか微妙な気もしますし、少なくとも投資家が予想したり期待したりする姿とは異なるあり方ではないでしょうか。(もっとも、「休むも相場」という通り、奏功しそうにない局面で奏功しそうもない作戦を繰り出すのを差し控えるのも投資判断として間違ってはいないので、一概に怠慢だと決めつけるわけにもいきませんが)
仮に、本当に低リスクの運用を志向するのであれば、それなりの選択肢もあるわけですから(ひとくふう日本株式のような最小分散型ファンド、emaxis最適化バランス(マイゴールキーパー)やSmart-i8資産バランス(安定型)のように定量分析によってリスク水準を抑えるファンド、ニッセイインデックスパッケージ(ファンドパッケージ日本)のように国内債券を厚く持つファンドなど)、そういう志向を前提にしてもカブロボファンドのように不意にリスク水準が上がるかも下がるかもしれない商品を選ぶ必要性も見当たりません。
結局、鳴り物入りだったカブロボファンドですが、ロボットを使うことそのものが有利に働くといえるのか否かはどうもはっきりしないまま、使い処もはっきりしないまま、微妙な印象で舞台を降りることになります。 後に続くAI運用・ロボット運用の諸商品に、どういうレガシーを残せた(あるいは残せなかった)のでしょうか……
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ラップ系(ロボアド含む)
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[ 2019/02/20(水) 03:38 ]
[ 最終更新:2019/02/20(水) 03:38 ]
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