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海舟の中で資産設計を ver2.0
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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確定拠出年金の自社株ファンド登場…企業型DCの情報開示が強化されようというときによくもまぁ
確定拠出年金向けのファンドが登場するようです。
クスリのアオキホールディングス株式ファンド(確定拠出年金向け)

株式会社クスリのアオキホールディングスの発行する普通株式にのみ投資するファンドです。
3月18日の設定・運用開始となります。

考えるまでもなく、クスリのアオキホールディングス及びグループ会社の従業員向けに提供される企業型DCの専用ファンドになるのでしょう。
以前取り上げた企業型DCで「持株会投資」をするファンドに仲間が加わったことになります。
その仲間の中でも、信託報酬が1.188%という図抜けた高さを誇っている、(逆の意味で)期待の新人といえます。
一応、純資産残高が5億円超の部分は0.972%、10億円超の部分は0.756%と逓減していく設定にはなっています。
ただ、ゼロから新設するファンド、しかも毎月限られた積立資金による流入しかない確定拠出年金専用ファンドで、5億円・10億円といった水準を達成するのはいつのことでしょうか……。




過去に指摘したとおり、確定拠出年金で自社株に投資するという行為は、「自社の経営状態の悪化により、給与と老後資金が同時に打撃を受ける」という(確定拠出年金制度の本旨からすれば一旦あり得なくなったはずの)リスクをわざわざ取り直しに行く、極めて支離滅裂な投資行動と言えます。

おまけに、全資金で自社株を買うだけというこれ以上ないくらい簡単なオペレーションしか発生しないのに、自社の企業型DC専用であれば広告宣伝のような販売コストも必要ないのに、信託報酬が1%を超えるという高コスト設計ときています。


確定拠出年金制度は、企業型に関しても今後情報開示を充実させようとしているところです。
具体的には、今年の7月から施行の省令にて、
運営管理機関を選択しようとしている者が運用商品に関する情報をあらかじめ容易に入手できるようにし情報の非対称を埋めることで、運営管理機関を適切に選択・評価するため、また、適切な情報提供の前提として、専門的知見を発揮した適切な運用商品の選定を確保するため、運営管理機関に対して、現に当該運営管理機関が加入者等に対して提示している全ての運用商品に係る情報をインターネットを利用して公表することを求める。
※企業型年金の運用商品の公表については、改正DC法において導入される事業主による運営管理機関の5年に1回評価に資する措置として対応。
という制度改正がなされ、まさに企業型プランの適否が白日の下に晒されることになります。

このような予定が間近に迫っているタイミングで、このようなおよそ確定拠出年金の制度趣旨にいかなる意味でも反する商品を出してくるとは、いっそ感服します。
このファンドの投入は事業主(クスリのアオキホールディングス)側と運営管理機関(販売会社として名が出ている野村證券?)側とどちらの主導によるものかは知る由もありませんが、後者だとしたら運営管理機関として「加入者の為に忠実に業務を行って(商品選定を行って)いるか」の評価において低い点数を付けざるを得ないでしょうし、前者であればそれこそ自社及びグループ会社の従業員の退職金運用を何だと思っているのか、という非難は免れ難いところでしょう。

ともかく、ファンドが設定され、DCのプランに追加されてしまうであろうことはもうどうしようもない事でしょうが、加入者たる従業員においては、「そもそもDCとは何のための制度だったか」「本商品を購入するとDC以外の面(給与など)との関連も含めてどういうリスクを取ることになるのか」をよくよく考えた上で、賢明な判断をしてほしいところです。運用商品を自分の意思で選び、必要なリスクだけを取り不要なリスクに付き合わされない、それがDCの特徴なのですから。
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自社株ファンド(DC用) | トラックバック:0 | コメント:0
[ 2019/03/04(月) 03:10 ]
[ 最終更新:2019/03/04(月) 03:12 ]

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