三菱UFJ国際投信より、MAXISシリーズとして2本のETFが設定されます。 【ETF】『MAXIS米国株式(S&P500)上場投信』設定・上場について 【ETF】『MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信』設定・上場について
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2020年1月9日の新規上場が予定されています。
国内上場ETFとしては久々の大型新人の登場です。 全世界株式については、ETFとしては初めての商品となります(「除く日本」の形であれば、日興の上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本がありました)。 VTと比べると小型株が含まれない点が異なっており、必ずしも完全な代替商品とまでは言い切れませんが、1本のファンドで全世界に投資できる商品が東京時間に取引可能なETFでも実現しました。しかも、信託報酬はVT(0.09%)を凌ぐときています(VTが下がってすぐに逆転するかもしれませんが)。
両資産クラスとも、一般の投信であるemaxis slimを凌ぐ低コストで提供されています。 言うまでもなく、単純に運用コスト低下という一面だけからでも投資家としては歓迎すべき事です。 それに留まらず、本ETFの所属するMAXISシリーズは、ネット証券の手数料無料化拡大の流れの中で、楽天証券及びSBI証券において売買手数料無料の対象として選定されています。 楽天証券においては、早くも本ETFが無料対象になる事を発表済みです。SBI証券においても、早晩同様の対応が取られるものと期待してよいと思われます。さらに当然、MUFGグループであるカブドットコム証券改めauカブコム証券のフリーETF拡大においても、対象ファンドとして追加されることに恐らくなるでしょう。 このように、売買コストまで含めて極小化が図れる点で極めて利便性が高くなりそうです。
12月26日までに、SBI証券でも取引手数料無料対象追加がアナウンスされています。 しかも、先に発表されていた銘柄は2020年1月14日から無料化なのに、この2本のETFだけは1月9日の新規上場時から無料という大盤振る舞いです。 商品登場時のスタートダッシュで他の販売会社に奪われまいという見事なまでの逞しさです。
また、本ETFは、当然ながら信託報酬は委託会社と信託銀行の2社だけで分け合うことになります(販売会社の取り分が存在しません)。 この結果、全体の信託報酬としてはemaxis slimより低廉でありながら、三菱UFJ国際投信の取り分は多くなっています。 本ETFの残高が積み上がれば、その分だけslimよりは同社の収益にも好影響となるわけで、ある意味win-winというものかもしれません。
2020年は年明けから、早くもFund of the Yearの優勝候補本命に相応しいファンドの登場で幕を開けることとなりました。 投資環境の改善という面において、実に幸先の良いスタートとなりそうです。
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