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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
投資関係中心に語ります

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「上場廃止」の罠
日興アセットマネジメントのETFのいくつかが繰上償還になり、その際の特定口座・NISAの取扱に制約があることが伝えられています。
繰上償還までETFを保有するとNISA口座や特定口座のメリットを生かすには確定申告が必要 (インデックス投資日記@川崎)


この、確定申告が必要になるという扱いについて、投資家界隈でも戸惑いや嘆きの声が見受けられます。


しかしこれは、現行法制度上は止むを得ない仕儀であると思われます。
*税法に関する解釈・考察をしますが、正しいという保証は致しかねます。特に税務申告をする場合は、必ず税理士または税務当局への照会をするようにしてください。



忘れてはならないのは、特定口座制度・NISA制度ともに、上場株式を射程とした制度であるということです。

租税特別措置法37条の11の3(特定口座に関する規定)
3  この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
二  上場株式等保管委託契約 第一項の規定の適用を受けるために同項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託に係る契約(信用取引等に係るものを除く。)で、その契約書において、(中略)、当該特定保管勘定においては当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の次に掲げる上場株式等(政令で定めるものを除く。)のみを受け入れること、(中略)が定められているものをいう。(後略)


租税特別措置法37条の14(NISAに関する規定)
5  この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
二  非課税上場株式等管理契約 第九条の八及び前各項の規定の適用を受けるために第一項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託に係る契約で、その契約書において、(中略)、当該非課税管理勘定においては当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の次に掲げる上場株式等(第二十九条の二第一項本文の規定の適用を受けて取得をしたものその他の政令で定めるものを除く。)のみを受け入れること、(中略)が定められているものをいう。(後略)
引用した条文にある通り、特定口座にもNISAにも、上場株式でなければ入る資格がありません。
(ETFでない一般の公募株式投信は、上場株式と同様に扱われます)

ETFが繰上償還になる場合、それに先立って上場廃止というプロセスが踏まれます。
(今回の日興のETFでは、7月3日(金)に最終売買、5日(日)に上場廃止、8日(水)に繰上償還、8月14日に償還金支払、というスケジュールだったようです)
となると、上場廃止になった段階でこのETFは非上場銘柄となり、特定口座にもNISA口座にも入る資格を失います。
よって、その時点で一般口座に強制的に払い出されることになると考えられます。

従って、償還の段階では一般口座銘柄でしかありませんから、非課税の特典も、特定口座内での損益通算の特典も受ける余地がないということになります。
一方で、仮に源泉徴収ありの特定口座を使っていたとしても、償還時には源泉徴収はされずに済むということになります(もとより、確定申告で納税することにはなります)。


また、上述の「上場廃止→一般口座へ強制払い出し」というプロセスを前提として更に進めると、以下のようなことになるとも考えられます。
*重ねて申し上げます。この記述が正しいという保証は致しかねます。税務申告の場合は税理士または税務当局への照会を絶対に怠らないでください。本記事を根拠に申告をしないでください。

上場廃止のときに一般口座に払い出されるのだとすると、上場廃止日の最終の取引価格でもってNISAで売却し、同時に一般口座で買い付けたものとみなされると思われます。

租税特別措置法37条の14
4  次に掲げる事由により、非課税口座からの非課税口座内上場株式等の一部又は全部の払出し(振替によるものを含む。以下この項において同じ。)があつた場合には、当該払出しがあつた非課税口座内上場株式等については、その事由が生じた時に、その時における価額として政令で定める金額(以下この項及び次項において「払出し時の金額」という。)により非課税上場株式等管理契約に基づく譲渡があつたものと、第一号に掲げる移管、返還又は廃止による非課税口座内上場株式等の払出しがあつた非課税口座を開設し、又は開設していた居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者については、当該移管、返還又は廃止による払出しがあつた時に、その払出し時の金額をもつて当該移管、返還又は廃止による払出しがあつた非課税口座内上場株式等の数に相当する数の当該非課税口座内上場株式等と同一銘柄の株式等の取得をしたものと、(中略)それぞれみなして、前三項及び第二十五項の規定その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
一  非課税口座から他の株式等の振替口座簿への記載若しくは記録若しくは保管の委託に係る口座(次項第二号において「他の保管口座」という。)への移管、非課税口座内上場株式等に係る有価証券の当該居住者若しくは国内に恒久的施設を有する非居住者への返還又は非課税口座の廃止 (後略)
もしそうなるのだとすれば、「取得時から上場廃止日最終取引価格」までの利益についてはNISA内での取引として非課税となり、仮にこの部分で損失となっていた場合にはその損失はなかったとみなされる(他の損益との通算不可)一方で、「上場廃止日最終取引価格から償還価格」までの損益については一般口座での取引として課税される(仮にこの部分で損失となった場合には株式等の譲渡損益内部で通算可能となる)ものと思われます。
上場廃止間際での取引では需給がかなり偏っていると思われますから、最終取引価格は基準価格(≒償還価格)とかなりかけ離れている可能性があり、「一般口座としての(課税対象となる)損益」が意外に大きいかもしれません。注意が必要そうです。


また、上場廃止後の償還になった場合、そこでの損益はもはや「非上場株式の譲渡損益」ですから、仮に損失になったとしても上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の取扱(配当所得との損益通算、譲渡損失の向こう3年間の繰越)はできなくなると思われます。
一方で、「株式の譲渡損益」には違いありませんから、申告分離課税の対象であること、及び株式の譲渡損益内部での損益通算が可能であることは変わりありません。ただ、一般口座に出されているわけですから自分で計算して申告する必要がある、というだけです。



ETFの上場廃止・繰上償還という事態は、少なくとも従来のわが国の投資環境ではかなり異例の事態で、投資家・証券会社・運用会社・税務関係者ともに混乱することと思います。
特に、投資家にとってみれば運用が強制的に打ち切られる(場合によっては代替運用先も見つからない)上に税金でわけのわからない処理を迫られるなど、踏んだり蹴ったりというものでしょう。
運用側の関係者には、このような償還という事態に至らないよう、販売促進・運用継続のための一層の努力を望みたいところです。
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[ 2015/09/23(水) 02:42 ]

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