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Author:安房
2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。 以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。 投資関係中心に語ります
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優先順位を見誤らないようにしたい。花より団子。 |
低コストのアクティブファンドを希求することに対して疑義を呈するかのようなブログ記事がアップされています。
「アクティブファンドはコストが高いんだよなあ」 がアクティブファンドを選ばない理由ですか? (今週のIE #197)Add Star (rennyの備忘録) 低廉な保有コストが特徴の新設アクティブファンドは魅力的ですか? (note.mu/renny)
当該記事の主張として、単純に「アクティブファンドは高コストでいいんだ、低コストを望むのはおかしいんだ」などというものが真意ということではないと思います。 低コストなだけでは意味がなく、他に哲学やら方針やら行動実績やら具備すべき条件がある、ということのようです。
ただ、では逆に「哲学や方針や実績が備わっているからといって、低コストでないことを正当化する理由になるのか」という命題を仮に設定すると、そこには疑問が残ります。 あくまで低コストであることが大前提であるべきで、哲学や方針や実績云々はその次の段階ではじめて問うべきものであると考えます。
該当記事中で出された問い、
低廉な保有コスト(信託報酬で年0.3-0.5%程度)を特徴にした、日本(海外)株式を投資対象にした、アクティブファンド(ファンドマネジャーが自らの調査、評価、判断で運用するファンド)。
題して
「LC(ローコスト)・日本株式アクティブオープン」
これを大手金融機関系投信会社が設定し、系列の証券会社、銀行等で販売開始したとします。
目論見書に書かれた「ファンドの特色」。投資哲学、運用方針はかなり抽象的。どんな会社に投資して、投資しない会社はどんなのか、よく分からない。担当するファンドマネジャーについても情報は限定的。
このファンドに継続的に投資したいと感じる方はいらっしゃいますか。
これに即して一言で述べるなら、「実際に買うかどうかはわからないが、少なくともインデックスファンドと並んで購入を検討する土俵には漸く上ってきた」、ということになります。 言い換えれば、コストがインデックスファンド並みに低廉であることは、当該アクティブファンドを買うための十分条件にはならないかもしれないが、必要条件として欠かせない、ということです。
そもそも、投資信託を購入する目的というのは、「リターンを享受する」、一言で言えばこれに尽きます。 哲学や行動方針を云々するのも投資対象選別の方法を見極めるため、あるいは投資先企業への直接働きかけを重視するのも企業活動の改善・業績向上を引き起こして株価向上に結び付けるため、などと考えると、「より高いリターンを享受するためのアプローチ手段であるに過ぎない」と言えます。 決して、ファンドの哲学や行動方針や行動実績そのものが購入目的になるものではないでしょう。
さて、市場平均並みのリターンはインデックスファンドで確実に得ることができます。 あえてアクティブファンドを購入するとしたら、それと同等以上のリターンを出してくれなければ話にならないわけです。 インデックスファンドより0.5%高コストなら0.5%以上、1%高コストなら1%以上、コスト差し引き前の段階で高いリターンを継続的に出し続けてくれなければ困るわけです。
高コストの状態でも、明確な哲学や投資方針に則った投資活動に基づいて、それを実際に一定期間成し遂げてきた実績のあるファンドは存在しました。 さわかみ、ひふみ、JPMザ・ジャパン、Avest-E、これらは全盛期には実際にインデックスであるTOPIXやMSCIを凌駕してきた実績があります。 しかし、彼らでさえ、(勝ったり負けたりしつつも)徐々にインデックス並みの成績に落ち着いてきつつあるようです。 まして、彼らのような哲学や投資方針・投資技術において優秀なファンドを事前に見分けることは困難であること、いかに優秀であってもそのパフォーマンスがいつまでも継続するとは限らないことに思いを致せば、いかなるアクティブファンドに投資するにせよ事前段階で期待できるリターンはコスト差し引き前でインデックスと同等に過ぎません。
となれば、アクティブファンドにおけるコストも、インデックスファンドと同等レベルになってくれないことには、コスト差し引き後の期待リターンがインデックスファンドを下回る結果になってしまうわけですから、アクティブファンドを購入する理由がなくなってしまうわけです。
従って、アクティブファンドを買うかどうかの俎上に乗ってくるかどうかは、まずコストがインデックスファンド並みに低廉であるかどうかが第一で、哲学や方針やetcはその後、という結論になるわけです。
コストより哲学云々を先に検討するという態度は、要するに、「インデックスより良好な投資成果に結び付き可能なだけの優れた投資哲学や投資方針」「それを実際に良好な結果に結び付けるだけの投資技術」「その哲学・方針と技術とが将来にわたって有効であるという見通し」という3点を具備したファンドを見分けることができるというオーバーコンフィデンスではないかと言ってもよいでしょう。
いかに優秀な哲学があろうと投資方針があろうと、それが投資成果と相関があるとは限りません。理念で飯は食えません。 そうであれば、とにかく直接的に投資成果を左右することが明白なコストを最優先に考えるのが順序というものでしょう。 その上でコストが同レベルになった中から、市場全体に投資するのでなく「この哲学は、この運用手法は素晴らしい」というものを選ぶというのであれば、それは十分合理的な投資行動になりうると思います。
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投資の考え方
| トラックバック:0 | コメント:0
[ 2015/11/14(土) 04:12 ]
[ 最終更新:2016/03/17(木) 01:21 ]
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